J2福岡完封勝利の立役者 加入後の大けが乗り越えたスペイン出身昇格請負人

西日本スポーツ 末継 智章

 ◆明治安田生命J2第31節 水戸0-1福岡(4日・ケーズデンキスタジアム水戸)

 試合開始5分で先制した福岡が今季12度目の1-0を完遂した。前節の敗戦を振り払う勝利ながら長谷部監督の心中は穏やかではなかった。「守備で良かったのは失点しなかったところ。シュートも打たれたし、後半はヒヤヒヤだった」。先制すれば19勝2分け1敗という勝ちパターンにも苦しい場面は多かった。

 J2最多得点の水戸に何度も決定機をつくられたが、最後に体を投げ出し、ゴールを割らせない。集中力を保った守備陣の中心にいたのが今季初出場のグティエレスだった。後半41分、自陣ペナルティーエリア手前で相手にシュートを打たれたが、即座に足を投げ出してブロック。「シュートコースに入り、ゴールの枠に飛ばせないことを意識した」と胸を張った。

 昇格請負人として今季加入したスペイン出身のグティエレスにとっては格別の1勝だ。1月下旬に右膝前十字靱帯(じんたい)を損傷。手術とリハビリのためスペインに帰国したが、コロナ禍で「日本以上に普段通りの日常生活が送れなかった」。自宅とリハビリ施設の往復のみの日が続いた。

 「自分の力を示す前に離脱したことで、チームからの信頼を失うのではと不安だった」とグティエレス。クラブは通訳を通じて「待っているから、ゆっくり治して」と激励した。「感謝の気持ちがモチベーションになった」と7月末に再来日。復帰戦でいきなり無失点勝利に貢献し、長谷部監督は「危ないところで防いでくれていた」と背番号4をたたえた。

 くしくも4日が29歳の誕生日だったグティエレスは試合後、チームメートから歌で祝福された。「やっと福岡の一員になれた。最高の忘れられない日になった」。笑顔を輝かせる長身DFが、アビスパの戦力と結束をさらに高めた。 (末継智章)

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 福岡・長谷部監督(右すね疲労骨折から約3カ月ぶりに復帰した重広について)「何カ月も出ていない中で、走り回って攻守で貢献してくれた。前半45分で交代したのはプラン通り。すごいプレーはなかったが、これから見せてくれる」

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