体操内村が東京五輪開催を訴え 「できない」ではなく「どうやったらできるか」考えて

西日本スポーツ

 ◆体操国際大会「友情と絆の大会」(8日、東京・国立代々木競技場)

 体操男子で五輪2連覇中の内村航平(リンガーハット)が鉄棒でH難度の離れ技「ブレトシュナイダー(コバチ2回ひねり)」を公式戦で初めて成功させ、直近3大会の世界選手権種目別鉄棒金メダルのスコアを上回る15・200点をマークした。試合後は熱いスピーチで東京五輪の開催を訴えた。

 今度はきっちりバーをキャッチしてみせた。9月の全日本シニア選手権ではつかみながらも直後に肘が曲がって大きく減点されたブレトシュナイダー。冒頭で成功すると、その後も高難度の離れ技を次々と決めた。着地を決めると、歓声を我慢した観客から、大きな拍手が降り注がれた。

 バーをつかむタイミングに細かなずれが出たり着地で少し動いたりした点を挙げ、「完成度としては満足できない」と首をひねる。それでも、2年ぶりの国際大会で“勝負の場”に戻ってきた実感はあった。

 「(海外勢に)刺激を受けていい演技ができたと思うし、過去に世界選手権でやっていたような感覚がよみがえった」

 大会前のPCR検査で一度は陽性判定を受け、再検査で陰性となったものの、最終調整に狂いが出た。「練習が2日ストップしたり、外に一歩も出られなかったり…。普通じゃないことを、いかに普通にできるか」と五輪への課題と捉え、乗り越えてみせた。

 閉会式では、6分40秒ほどのスピーチの中で、東京五輪への熱い、強い思いを語った。

 「国民の皆さんの『五輪ができないのでは』という思いが80%を超えているのが残念というか、しょうがないと思うけど、『できない』ではなく、『どうやったらできるか』を皆さんで考えて、どうにかできるように、そういう方向に変えてほしいと僕は思います」

 中止や延期を求める意見が8割を超える結果が出た世論調査もある。この数カ月間、内村はそういった声について考え続けてきた。「世界にアピールするいい機会があったので、この場で言わないと、たぶん、届かないと思った」と、意を決して公の場で発言。日本を代表するアスリートとして、自らの演技で、言葉で、「TOKYO」への思いを体現し続ける。(伊藤瀬里加)

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