ラグビー代表首脳、桜戦士候補に「武者修行」の勧め 1月来日HCとTL視察も

西日本スポーツ 大窪 正一

 日本代表が史上初の8強入りを果たして国内を熱狂に包んだラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の閉幕から1年が過ぎた。新型コロナウイルス感染拡大の影響でラグビー界が受けた追い風は失速。W杯以降、代表は試合ができず、年内の代表活動を断念するなど影響が出ている。日本協会で代表強化を担当する藤井雄一郎ディレクターにコロナ禍での今後の強化プランなどを聞いた。 (取材・構成=大窪正一)

 -コロナ禍でW杯以降、日本代表は試合ができない状況が続いている。

 こればかりは仕方がない。できるように私も模索したが(出入国の際の)隔離の問題などもあり、実現に至らなかった。

 -2023年W杯フランス大会に向けた強化への影響は。日本大会1次リーグ3位以上の12チームで代表活動がないのは日本だけだ。

 新たな選手を試すことができなかった点は痛い。ただジェイミー(・ジョセフ・ヘッドコーチ=HC)も日本大会の準備は事実上3年だった。最低でもW杯まで2年間あれば何とかなると考えてプランを練っている。

 -今年12月にパリで行われるフランス大会1次リーグ組み合わせ抽選会のグループ分けで、過去優勝2度のオーストラリアやアイルランド、フランスとは対戦しない第2グループに入った。

 オールブラックス(ニュージーランド)とアイルランドと同じ組に入るような厳しい組み合わせを避けられたのはよかった。ただ、自国開催ではないW杯で前回以上を目指すことを考えればあまり関係ない。楽な相手はいないし、どこと戦っても勝つ準備をしないと上にはいけない。

 -今後の強化活動で決まっていることは? 今年招集をかけた50人の代表候補は継続するのか。

 来年1月に開幕するトップリーグ(TL)に合わせてジェイミーが来日する予定。一緒に視察に回るつもりだ。候補はTLが始まるのでリセットする。新たな選手を発掘したい。基本的には前回のW杯に出た選手中心になるだろう。

 -強化の柱だったスーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」が解散した。

 より多くの国際試合をいかに経験してもらうか。現状では海外での「武者修行」も歓迎だ。

 -松島幸太朗がフランストップ14のクレルモンで活躍中。姫野和樹(トヨタ自動車)も来年スーパーラグビーのハイランダーズ(ニュージーランド)で初めて海外に挑戦する。

 海外でやるのはいいこと。姫野はワールドクラス。体も大きく、ジャッカルも強い。将来は主将として引っ張っていける資質を持った人材。レフェリーとのコミュニケーションが不可欠なラグビーだけに英語も使いこなせないといけない。

 -来年6月には全英代表ライオンズと対戦が決まっている。

 TLの視察後に代表メンバーを決めて、ライオンズ戦に臨む。その後のマッチメークはコロナ禍の状況など流動的な要素も多い。

 -TLの優勝チームとニュージーランドなど南半球各国リーグの上位チームが1カ国に集まって持ち回りでW杯の小型版を行うイメージの「クロスボーダー」の大会で強化を図る構想を以前語っていた。

 まだ可能性は残っている。担当としての理想的な強化カレンダーが1~5月はTL、その後クロスボーダーの大会、10、11月がテストマッチというのは変わっていない。時差や移動も含めて総合的に考えれば、南半球の強豪と定期的に試合を組むことが効果的な強化として現実的だと思う。

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