中村晃も「ポストシーズン男」を自覚、短期決戦で長打力発揮するメンタリティーとは

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆パ・リーグCS第2戦 ソフトバンク6-4ロッテ(15日、ペイペイドーム)

 工藤ホークスがポストシーズン12連勝で日本シリーズ進出を決めた。クライマックスシリーズ(CS)第2戦は、短期決戦にめっぽう強い中村晃(31)が2発4打点の大活躍。日米通算95勝のチェン・ウェインから2回に2ランを放ち、4回には逆転2ラン。自身初の2打席連発をマークした「ミスター・ポストシーズン」はCSのMVPも初受賞した。パ・リーグ初の「V4」を目指す日本シリーズは21日に京セラドーム大阪で開幕し、昨年4連勝で破った巨人と対戦する。

■反撃&逆転4打点

 工藤ホークスだけが挑める「V4」。CSの先に待つ頂上決戦への扉を、中村晃が2本のアーチでこじ開けた。まずは3点を追う2回1死一塁。チェン・ウェインの初球だった。低めの144キロ直球を完璧に捉え、右翼席へ運ぶ2ラン。自軍ベンチへ向けて、右拳を力強く突き上げた。

 「初球から思い切っていこうと」。思い通りの一振りに続き、4回1死二塁でもリプレーのような一撃を日米通算95勝を誇る左腕に見舞った。「狙っていた」という外角低めのスライダーを巧みにバットに乗せて右翼席へ。2打席連発の逆転2ランは、続く松田宣のソロも誘発した。

 CSでの2打席連発は2018年のファーストステージ第3戦で同僚のデスパイネが記録して以来。自身にとってはプロ初の2打席連発で4打点を稼いだ仕事人は大きな勲章も手にした。CSのMVPを初受賞。工藤監督とはグータッチで喜びを分かち合った。

 「MVPはとったことがないのでうれしい。(賞金200万円で)本当ならみんなで食事に行きたいけど…。(コロナ禍なので)考えます」。CS弾は通算8本目で、5年連続は同一チームでは初。ポストシーズン弾は14年の日本シリーズから7年連続で、通算11本となった。

 この「連続記録」は常勝軍団で活躍を続けてきた証しだ。「打っている感じはある。割り切って切り替えやすい。勝ちにつながる一打を意識している」。一時は体調不良に苦しみ、栗原ら若手の台頭もあったが、ベテランは「(若手が)刺激を与えてくれて、ここまでこられた」と笑う。

■「戦友」東浜救った

 コロナ禍で外出できない自主練習期間は、同じ栄養士のサポートを受けている東浜と頻繁に連絡を取り合った。自宅での栄養管理などを互いにアドバイスをしながら、体の維持につなげた。その成果もあり、今季は互いに復活を果たし、リーグ制覇に貢献した。

 一番不安な時期を助け合った「戦友」は先発したものの、制球に苦しんで4回3失点で降板した。頼れる選手会長は「(東浜に)負けをつけるわけにはいかない」と奮起。「ミスター・ポストシーズン」を新たに襲名するにふさわしい大活躍を演じた。

 ポストシーズンの連勝記録を12に更新し、昨年は4連勝で一蹴した巨人との日本シリーズに臨む。「巨人もやり返すつもりで絶対くる。挑戦者の姿勢と意識を強く持って、日本一を勝ち取れるように一丸でいきたい」。パ・リーグ初の「V4」まであと4勝。ノンストップで突っ走る。 (山田孝人)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ