ソフトバンク日本S直前に“先手” 不安解消、全戦グラ&デスパ同時起用へ

西日本スポーツ

 日本野球機構(NPB)と12球団は19日、臨時実行委員会を開き、21日開幕の日本シリーズでセ・リーグ球団のホームゲームでも指名打者(DH)制を採用し、今年は全試合で実施すると決めた。コロナ禍での過密日程などを考慮して、福岡ソフトバンク側が提案したもの。工藤ホークスにとっては、全試合で通常のシーズン通りの戦いが可能となる。パ・リーグ史上初の4年連続日本一に向けて大きな“追い風”が吹く。

 頂上決戦直前に超異例の変更が決まった。NPBと12球団が臨時実行委を開催。今年の巨人との日本シリーズでは、セ・リーグ側のホームゲームとなる京セラドーム大阪でもDH制を採用すると決定。実行委後にNPBの井原敦事務局長がオンライン会見で明らかにした上で「ソフトバンクホークス球団から申し入れがあった」と説明した。

 日本シリーズでのDH制は1985年に全試合で採用されたことがあり、実に35年ぶりとなる。87年以降はパ・リーグ球団のホームゲームでのみ採用。4日に発表された今年の開催要項でも、パのホームゲームとなる第3~5戦で実施とされていた。

 今回のソフトバンク側の申し入れは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い余儀なくされた過密日程に起因している。公式戦の開幕が3月から6月19日にずれ込んだための6連戦の多用など、選手の身体的負担が多大となったことを考慮。投手の負担、故障リスクを軽減するための特例で、対戦相手の巨人も理解を示した形だ。井原事務局長も「故障のリスクを少しでも軽減することにつながることから、今シーズンのコロナ特例の一つという位置づけでご提案をいただいた」と説明した。

 臨時実行委はソフトバンク側が18日にNPB側に連絡して開かれたという。シリーズ開幕2日前の異例の変更だけに、井原事務局長も「このタイミングは異例中の異例。例外中の、例外の処理」とも話した。

 選手第一の姿勢を打ち出した形の今回の申し入れだが、工藤監督が懸念していたことでもある。今季はコロナ禍で交流戦が中止。そのためパの投手陣が打席に立つ機会がなかった。ロッテとのクライマックスシリーズを制した直後の先発投手練習では、投手陣の打撃練習を見守りつつ「僕らパ・リーグでずっと打たないできてるので。準備をしてもみんなで1本打てるか…」と備えの困難さを強調。続けて「(DHなしの試合を今年は)やっていないので心配です」と本音を吐露する場面もあったが、解消される形となった。

 加えてレギュラーシーズン通りの戦いが可能となり、セのホームゲームでは悩みどころだったグラシアルデスパイネの同時起用が実現することにもなる。V4を目指す工藤ホークスにとっては、これ以上ない追い風だ。異例のシーズンのフィナーレを飾る、異例のシリーズはあす開幕する。

 ◆斉藤惇コミッショナー(全試合DH制採用決定について)「福岡ソフトバンク球団からの提案にもあるように、コロナ禍の特殊な状況下において、選手の疲労、肉体的負担、けがや故障を少しでも軽減するためには、例外的な処理も必要であると判断し、12球団の同意をいただきました。今シーズンの締めくくりとして21日から開幕するSMBC日本シリーズ2020において、ファンの皆さまに熱戦をお届けできることを期待しております」

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ