全戦DH制だけじゃない 日本Sでソフトバンクが受けるこれだけの「追い風」

西日本スポーツ 倉成 孝史

 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(57)が、パ・リーグでは初の4年連続の日本シリーズ制覇に「泰然自若」で臨む。2年連続の巨人との頂上決戦は、きょう21日に京セラドーム大阪で開幕。監督として出場した過去4度は第1戦で負けたことがなく、今季9勝2敗1分けと得意とした球場での「地の利」に加え、全戦DH制となる今回の特例も追い風。20日の監督会議は「舌戦」もなく、「短期決戦の鬼」が普段着野球でセ界王者を撃破する。

 決戦の地に足を踏み入れても、工藤監督は落ち着き払っていた。「ワクワクもしているし、少し緊張もしている」。午後5時半すぎから京セラドーム大阪で行った前日練習の前。「V4」を懸けた決戦を控えた高ぶりを口にしたが、表情は冷静かつ穏やかだった。

 日本シリーズは過去5年で4度も進出し、全てで強敵を撃破した。その自信と経験に加え、今回の頂上決戦は全試合でDH制度が採用される。「パ・リーグはずっとDHなので、普段通りの野球ができると思っている」。より「泰然自若」で戦える理由がある。

 コロナ禍で120試合に日程が短縮された今季は交流戦が開催されず、パの投手が打席に立つ機会はなかった。さらに例年以上に打線の「つながり」を重視して3年ぶりのリーグ優勝を果たしただけに、投手を新たに打線に組み込む必要がないのは追い風だ。

 「地の利」も味方につける。今回は日本シリーズで14連勝中の本拠地ペイペイドームでのスタートではないものの、巨人がホームゲームを開催するのは京セラドーム大阪。相手は例年交流戦などでしか使用する機会がないが、今季のホークスは大の得意とした。

 今季の同球場での成績は9勝2敗1分け。勝率8割1分8厘は、パ6球団の本拠地の中で最も高い勝率だった。球場別防御率も唯一の1点台となる1・85。投手陣も大の得意としていることに加えて、大阪は前身の南海の本拠地で、根強いオールドファンも多い。

 「普段着野球」で貫くのは、もちろん先手必勝だ。交流戦がなく対戦データが少なかった時代は、日本シリーズの「第2戦重視」を唱える監督も少なくなかったが、「今は先手必勝。第1戦を取った方が圧倒的に有利だと僕自身は思っている」と力強く言い切る。

 監督として臨んだ過去4度の日本シリーズは初戦負けなし(3勝1分け)。ナインを前にした練習前の円陣では「ここまできたんで、明日はうちらしく楽しんでやろう」と明るい声で選手の緊張をほぐした。工藤ホークスが「泰然自若」でV4の頂へ歩みを進める。 (倉成孝史)

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