菅野に投げ勝った千賀 栗原への痛烈ハッパに込めた思い「スタメン外れるんじゃない?」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆日本シリーズ第1戦 巨人1-5ソフトバンク(21日、京セラドーム大阪)

 4年続けて日本シリーズ開幕投手を任されたのはだてではない。千賀が巨人打線に立ちはだかった。初回にセの本塁打、打点の2冠岡本のバットをへし折って捕邪飛に打ち取り、2回には丸に対し、この日最速の159キロを内角に突き刺して見逃し三振。走者を背負っても、決定打は許さなかった。

 平常心を胸に刻んでいたが「菅野さんを見たら力んでしまった」。7回1死、中島から154キロで空振り三振を奪ったところで顔をゆがめる。両脚がつった。それでも最後はウィーラーを外角154キロで見逃し三振。7回で118球を投げ、被安打3。6三振を奪って無失点に抑えた。「少しボールにばらつきはあったけど、結果0点に抑えることができてよかった」。日本シリーズ第1戦に限れば史上最多に並ぶ通算3勝目だ。

 日本シリーズの初戦で、両リーグの最多勝投手同士が投げ合うのは17年ぶりだった。しかも相手は2017年WBC日本代表のチームメートで、今年1月に自主トレをともにした菅野。「本当のエース」と評する右腕との投げ合いに、力が入るのは当然だった。

 同時に打席に立ちたいという欲もあった。4年連続で日本シリーズ開幕投手を務めるのは、1969~72年の堀内恒夫(巨人)以来史上2人目でパ・リーグ勢初。先人はノーヒットノーランを達成した67年10月10日の広島戦で投手として史上唯一の3打席連続本塁打を放った。千賀も負けてはいない。「バットを持っている時が本当に野球を楽しんでいる自分」とまで語るバッティング好きだ。

 日本シリーズのために、革手袋やレガースも用意したが、今年は全試合でDH制が導入されたことで打席に立つ機会はなくなった。その代わりにCSでは不振で「DHがなかったらスタメン外れるんじゃない?」とハッパを掛けていた後輩の栗原が決勝2ランを含む3安打4打点で救ってくれた。千賀は「一緒にヒーローになろうと言っていたけど、僕の(打ちたかった)1本もクリが打ってくれた」と笑った。

 つかんだ白星は、ただの1勝ではない。互いに高め合ってきたセの絶対エースに投げ勝ち、巨人打線に剛速球のイメージを刻み込んだ。パでは史上初の4年連続日本一を狙うチームを大黒柱が勢いづけた。 (鎌田真一郎)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ