ソフトバンクの隙のなさを象徴 坂本に甲斐が見せた「そぶり」

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆日本シリーズ第2戦 巨人2-13ソフトバンク(22日、京セラドーム大阪)

 一体、どういうことだ。相手の巨人からしたら、そんな気分ではなかったか。初戦で屈した今季最多勝投手の千賀に続き、第2戦目の先発マウンドに上がっていたのも、今季の最多勝投手に輝いた石川だった。

 石川は今季11勝で千賀とタイトルを分け合ったが、併せて最高勝率のタイトルにも輝いた。最多勝、最優秀防御率、最多奪三振の「投手3冠」に輝いた千賀に続き「投手2冠」右腕が先発登板するものだから、相手も試合前から戦意をそがれたのではなかろうか。

 そして、その実績通りの投球をそろって見せるから恐れ入る。7回3安打無失点の千賀に続き、石川は5回1/3 4安打2失点。球数は84球と余力はありそうだったが、5点の大量リードを考慮されての降板だったのだろう。もちろん、ともに勝利投手となり、最多勝コンビで連勝発進を決めた。

 「私は投手交代ぐらいしかやってない」。初戦勝利後、工藤監督はそう謙遜していた。当然そんなわけないのだが、指揮官がそう感じずにはいられないほど、選手たちが4年連続の頂上決戦で躍動している。

 それは戦績にもしっかりと反映されている。この日は打ちも打ったりの15安打13得点。本塁打はデスパイネの満弾を含む3発と、巨人投手陣を粉砕した。しかも、登板した7投手のうち、5投手から得点した。これは3戦目以降を戦う上でも、非常に優位に働くだろう。意義ある攻撃だった。

 そしてどれだけリードを広げようとも、最後まで隙のない野球を展開していた。特筆すべきは8回の守りだ。1死一塁の場面で甲斐は9点リードだったにもかかわらず、第2リードの大きかった坂本を一塁にくぎ付けすべく、けん制球を投げるそぶりを見せていた。

 コロナ禍の影響で取材に制限があり、推測することしかできないのが残念だが、以前に「失点は極力少なく。特に短期決戦は1点で流れが変わる。可能な限り点を与えたくない」と話していただけに、5回にウィーラーに許した2ランの2失点だけで試合を締めたかったのではなかろうか。短期決戦に無駄な失点は禁物-。それを行動で示した。

 8回の甲斐に限ったことではない。一塁走者として栗原の右前打で一気に三塁を奪った初回のグラシアルの走塁や、坂本の左中間への安打で二塁進塁を許さなかった6回の柳田の守りなど、随所で隙のないプレーが光った。リーグ王者として目指す3年ぶりの頂点へ。残り、あと2勝だ。 (石田泰隆)

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