広中璃梨佳が見せた異次元の走り 社会人2年目の躍進、五輪代表へ弾み

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 全日本実業団対抗女子駅伝は22日、宮城県松島町文化観光交流館前から仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台の6区間、42・195キロで行われ、日本郵政グループが2時間13分34秒の大会記録で2年連続3回目の優勝を果たした。

 1区の広中璃梨佳(長崎県大村市出身)が2年連続の区間賞でチームに勢いをつけ、トラックの東京五輪代表選考会を兼ねた12月4日の日本選手権(大阪・ヤンマースタジアム長居)にも弾みをつけた。

 日本郵政グループは一度はトップを明け渡したが、5区で東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子が逆転した。3区で新谷仁美が区間記録を塗り替えた積水化学が1分16秒差の2位、豊田自動織機が3位。8位の九電工が来年のシード権を4年ぶりに獲得した。

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 異次元の走りに誰もついていくことができない。トレードマークの赤いキャップをかぶった広中が、日本郵政グループの2連覇への道筋をつけた。入社1年目の昨年、区間新デビューを飾った1区。「昨年のタイムを気にせず、自分のペースでいこうと思った」。時計をつけず自分のリズムを刻むことに専念し、2・5キロ付近で早くも独走態勢を築いた。昨年より600メートル延びた7・6キロを2位に31秒差をつける23分21秒で駆け抜けた。

 3区の鍋島が積水化学のエース新谷に逆転を許したものの区間2位でまとめ、5区で鈴木が再逆転。広中は勝利につながった快走に「2連覇をチームで掲げてきたので、すごくうれしい」と喜びをかみしめた。

 「チーム競技、年に一度の醍醐味で力がわく」という駅伝で無類の強さを誇る。長崎・桜が原中3年で出場した全国都道府県対抗女子駅伝以降、出場した全国規模の駅伝で全て区間賞をゲット。この日は無観客だったが、沿道を歩く人々からの応援を励みに走った。

 社会人2年目の今季は、トラックでも成長著しい。1500メートル、3000メートル、5000メートルと全て自己記録を更新し、特に5000メートルは9月に日本女子3人目となる14分台をマークした。日本郵政グループの高橋昌彦監督も「まだまだ可能性はある」と語っており、その能力は底を見せない。

 来月の日本選手権は5000メートルで東京五輪の参加標準記録をすでに切っており、優勝すれば代表に内定する。「2連覇できたことを自信に変えて、自分に勝つレースをできたら。楽しみながら走りたい」。この日のようなアグレッシブな走りの先に、夢の舞台も見えてくる。 (伊藤瀬里加)

 ○…九電工が4年ぶりにシード権を獲得した。3区で加藤岬が15位から11位に押し上げ、9位でたすきを受けた最終6区の逸木和香菜が区間6位の好走でシード権ぎりぎりの8位争いを制した。

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