中島1人を責めはしないが…甲斐との「覚悟の差」出た場面/池田親興

西日本スポーツ

 ◆日本シリーズ第2戦 巨人2-13ソフトバンク(22日、京セラドーム大阪)

 初回に3点の援護をもらった先発の石川は、その裏、先頭の吉川尚に対し、やはり力が入ったのだろう、3ボールまでいったが、そこから落ち着いて三ゴロに抑えた。あれが大きかったし、その後は彼のペースでアウトが取れていた。日本シリーズの緊張感なのか、いつもより早めに疲れが出た感じはあったが、序盤で点差がついてモチベーションを保つのも難しかった中で先発投手としての役割は十分にこなせた。

 印象的だったのは6回、3番手の高橋礼が四球を出して2死満塁になり、中島を迎えたシーンだ。カウント3-1と苦しくなったところで捕手の甲斐が「よし、思い切って来い」とばかりに、ど真ん中にミットを構えた。その時点で5点差。満塁弾でも1点リード。それくらい腹をくくったのだろう。

 中島はパ・リーグでプレーしてきた経験もある。真っすぐを張ってスイングしてくると思ったら高橋礼が投げた真ん中の直球を見逃した。チームバッティングやつながりを考えたのだろうが、次の6球目で結局は空振り三振。中島一人を責めるわけではないが、そこに甲斐との“覚悟の差”が出た象徴的な場面だった。

 2番手の嘉弥真も、6回1死一、二塁から4球すべてスライダーを投げ、丸を空振り三振。これでいいんだと、腹をくくって向かっていく。そういう甲斐の気概は投手から見ても頼もしいものだ。20年前の日本シリーズは敵地で2連勝の後、巨人に4連敗。心の隙はつくるまいと、投手を力強く引っ張った甲斐の姿は、今後の戦いにも、いい形でつながっていくに違いない。 (西日本スポーツ評論家)

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