「鬼采配」工藤監督が語る、2戦目「丸封じ」の意図 史上初の連続スイープ現実味

西日本スポーツ 倉成 孝史

 歴史的日本一決める! 福岡ソフトバンク工藤公康監督(57)が、史上初の快挙に挑む。セ王者巨人との日本シリーズは、第1戦から投打に圧倒しての連勝スタート。球史では過去に例のない2年連続スイープでの日本一も現実味を帯びてきた。第3戦からの舞台は、シリーズでは2011年の第7戦から14連勝中のペイペイドーム。シーズン、クライマックスシリーズ(CS)に続く「オール本拠地V」にも期待する地元ファンの力も背に、白星を並べて伝説的な日本一を成し遂げる。

■「一戦必勝でいく」

 連勝を決めて帰ってきた本拠地は、もちろん、終始明るい雰囲気に包まれた。23日午前中の新幹線で大阪から福岡へ戻り、午後1時半から全体練習。第3戦に備えてナインは軽めのメニューで汗を流した。「見ての通り(選手は)明るいですよ」。選手らの表情がなおさらそうさせるのか、工藤監督もリラックスムードで練習を見守った。

 いい意味で緊張はほぐれてはいるが、試合に入れば強烈な覚悟でスイープ日本一を決めにいく。「一戦必勝でいかないと。短期決戦はどこでどう変わるか分からない。過去にもそういう試合がありますし」。数字上は日本一まで3敗が許されるが、そんな考えは毛頭ない。

 2年連続の4連勝となれば史上初となる。さらに現在、ポストシーズン14連勝中で、日本シリーズも10連勝中。いずれも最長記録を更新し続けている。積み重ねてきた白星が途切れれば流れを失いかねない。だからこそ「鬼思考」で相手に一切の隙を与えない。

 現役時代には14度日本シリーズに出場し11度の日本一。自身が最高殊勲選手(MVP)に輝いた1986年のシリーズでは、4試合目までに3敗1分けと後のない状況から4連勝で日本一に輝いた経験も持つ。一つの試合、一つのプレーで流れが変わることをその目で見て感じてきた。指揮官としては昨季までの5年間で4度日本一を達成。相手の一つの白星だけでなく、それにつながる枝葉に至るまでをことごとく断ち切っていくマインドが「短期決戦の鬼」たるゆえんだ。

 第2戦では、5点リードの6回1死一、二塁で丸を迎えた場面で、好投の石川に代えワンポイントで「左キラー」嘉弥真をぶつけた。丸は空振り三振に倒れ、巨人は結局この回無得点。試合の流れを少しでも敵に傾かせないための妥協なき采配であると同時に、それ以上の狙いもあった。「1本出れば打者は変わるとよく言われる。あそこはしっかり切ることが大事だった」。丸は昨年のシリーズでも13打数1安打と完璧に封じ、今回もここまで1安打。打線の柱の一人を最後まで眠らせておくために、鬼が隙を与えるはずはない。

 第3戦からは日本シリーズでは現在14連勝中と驚異的な強さを誇る本拠地での戦いとなる。「まずは明日(24日)どう戦っていくか。明日だけに集中して、目の前の試合を戦っていく」。流れは渡さない。V4は2年連続のスイープで決める。 (倉成孝史)

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