ことごとく振り遅れる巨人打線 あえて言いたい/藤原満

西日本スポーツ

 ◆日本シリーズ第3戦 ソフトバンク4-0巨人(24日、ペイペイドーム)

 巨人打線が緩急の「急」の方にやられている。のべ33人の打者のうち、外野に打球が飛んだのは4度だけというところにも顕著に表れている。4番岡本は第1戦の第1打席で千賀の内角球にバットを折られて、その後は真っすぐに対して全部振り遅れている。坂本も同じで3試合で5三振。基本となる真っすぐを仕留めないと難しいのに、常に振り遅れてしまっている。

 セとパの投手力の違いといえばそれまでだが、パの投手はどんどん攻めてくるし、決してかわさない。強力打線のはずの巨人が、資料を頭に入れ過ぎてしまって、考え過ぎているせいなのか、どうもソフトバンクの投手に対して向かってきていない。先発ムーアは真っすぐに力があったし、甲斐もインコースをどんどん使ってきた。それで球数も少なくできているし、相手に全くリズムをつかませていない。去年の経験もあるだろうが、甲斐は巨人打線の特徴も、ソフトバンクの投手陣の長所や球威もきっちりと把握した上で、いいリードができている。

 また、先制弾を放った中村晃にしろ、2安打の柳田にしろ、7回にダメ押しの右前タイムリーを放ったグラシアルにしろ、自分の役割を分かった非常にいい仕事をしている。投打ともいい時のチーム状態で今シリーズにも入っているし、4年連続日本一へ向け、隙は見当たらない。

 ただ、今日はあえて巨人に言いたい。今年はコロナ禍で苦労しながら、野球界全体で頑張って、日本シリーズをやれるところまで来た。そんな中でも熱心に声援を送り続けてくれたファンのためにも、またセ・リーグ代表として野球界全体のためにも、ここはひと踏ん張り、最後の意地を見せてほしい。 (西日本スポーツ評論家)

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