ソフトバンク柳田7年契約を結んだ理由 後輩たちに見せたかったもの

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆日本シリーズ第4戦 ソフトバンク4-1巨人(25日、ペイペイドーム)

 序盤ながら、史上初の2年連続スイープを確信させる豪快な一撃だった。1点を先制されて迎えた初回1死二塁。「初球から集中して打ちにいくことができた」。畠の投じた初球フォークを狙い澄ましたようにフルスイングすると、強烈な打球が右翼席に刺さった。

 今シリーズ1号は逆転の決勝弾。気持ちよさそうにバットを投げてダイヤモンドを一周だ。第2戦のV打に続く今シリーズ2度目の殊勲打で、主砲の責任を全う。打率も4割超えで優秀選手賞にも輝き「勝ちにつながり、満足しているし、達成感がある」と喜んだ。

 3年連続、通算3本目となる頂上決戦での一打。今シリーズで、初めて巨人にリードを許す展開となっても全く関係なかった。これで、ポストシーズンで本塁打を放った試合の「不敗神話」も継続させた形だ。

 昨年のオフに球団と7年の長期契約を結んだ。決断した理由は多々あるが、このうちの一つは、球界のトップランナーの一人として次代に希望を示し続けることだった。後輩に強い意識が向くのは昨季、左膝裏肉離れのため、シーズンの多くを2軍施設で若手とともに過ごしたからでもある。

 「俺ももっと頑張らんといかん」。大いにやる気をかき立てられた。それだけに刺激をもらった若手には、頑張った先に素晴らしい景色があることを知ってもらいたかった。結んだ契約もモチベーションにしてもらいたかった部分もある。

 だからこそ、周東ら若手の台頭には手放しで喜ぶ。かねて「頑張ってるな。大変そうだなあ」と笑いつつも「若い選手がいないとチームが勝ち上がれない」と何度も口にして目を細めていた。この日もMVPに輝いた栗原の様子を眺めながら優しい笑みをたたえた。

 もちろん自身も結果で示すべくレギュラーシーズンから奮闘した。打率3割4分2厘、29本塁打、86打点。146安打は最多安打で、3年ぶりリーグVの原動力となった。ファンはもちろん、若手にも具体的な希望をグラウンドで見せ続けた一年に「本当にいい一年になった」と満足そうだった。 (山田孝人)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ