「全国1勝」から快進撃 マー君育てた監督が重ねる16年前のミラクル

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 第91回都市対抗野球大会第7日は28日、東京ドームで2回戦3試合が行われ、西部ガス(福岡市)は鷺宮製作所(東京都)に2-1で逆転勝ちし、初の8強に進んだ。

 1点を追う6回に井手隼斗主将(26)のソロ本塁打で追いつくと、7回に田場亮平(28)が勝ち越しの適時二塁打を放った。先発の村田健(26)も1失点完投と好投。九州勢の8強進出は2016年のJR九州以来4年ぶりとなった。

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 初戦で全国初勝利を飾った西部ガスが初の8強入りを果たした。2戦連続の逆転勝ち。打の立役者はチームの都市対抗初アーチを放った主将の井手だった。

 1点を追う6回に同点ソロ。相手先発左腕の変化球を捉え、右翼席へ運んだ。7回の勝ち越し劇を呼び込む一発となった。福岡・修猷館高、同大を経て入社した26歳は「終盤の粘り強さは強み。劣勢だったけど、前を向いてベンチの雰囲気もよかったので、必ず逆転できると思っていた」と胸を張った。

 香田誉士史監督も「プレーでも、言葉でも、常に引っ張ってくれる」と信頼を寄せる主将だ。会社では総務広報部に所属し、社内行事の運営や予算管理に携わる。コロナ禍で在宅勤務の時期もあったが、「守備と打撃を基本から見直せる時間ができたので、そこは心がけた」と自主練習に励んできた。

 大舞台でたくましく成長するナインに、香田監督も頼もしさを感じている。駒大苫小牧高を指揮した2004年夏の甲子園で初勝利を挙げると、一気に頂点まで駆け上がり、翌夏に連覇した。その経験を踏まえ、「甲子園で1個勝ったら選手が大きく、堂々として見えるようになった。びっくりするぐらい一気に変わる。そういうのを期待している」と語っていた。

 「厳しい場面でも淡々と乗り切って行けた。非常に自信をもってやってくれている。試合の中で成長している」。16年前の夏を思わせるミラクルの予感だ。(伊藤瀬里加)

 ◆西部ガス・田場(沖縄電力からの補強選手。7回に勝ち越し打)「初戦からチャンスで打てていなかったが、今日はいい場面でベンチの皆さんの声が後押ししてくれた。打った瞬間、感触がよかったので、何とか抜けてくれと思った」

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