サヨナラ負けも悔いなし 豪雨被害、コロナ禍…ホンダ熊本が地元に元気届ける

西日本スポーツ 末継 智章

 第91回都市対抗野球は1日、東京ドームで準々決勝2試合があり、ホンダ熊本(大津町)は日本新薬(京都市)に1-2でサヨナラ負けし、2003年以来となる4強入りを逃した。1点を追う8回に稲垣翔太内野手(27)が同点打を放ったが、9回に新人の上ノ薗慎伍投手(23)が2死二塁から痛恨の一打を浴びた。1日の準々決勝で敗れた西部ガス(福岡市)とともに、九州勢は55年ぶりに2チームがベスト8に進出し、躍進の大会となった。

 サヨナラ負けを悔やんでも内容には悔いがない。ホンダ熊本にとって17大会ぶりの準々決勝で、劣勢から一度は追いつく粘りを見せることができた。「力を出した結果であれば次につながると言ってきた。選手たちは出し切ってくれた」と渡辺正健監督の表情は晴れやかだった。

 日本新薬には4年前に初戦で2-5と敗れている。当時敗戦につながる失策をした稲垣が粘りの一打を放った。1点を追う八回2死三塁でカットボールに食らいつき、右前へ運んで今大会初安打。27歳の中堅は「自分で決めようとせず、次に回そうという意識に変えた」と不振の中で意地を示した自らを誇った。

 元エースの荒西(オリックス)が2018年限りで抜けた穴をどう埋めるかが課題になっていた投手陣も5人の継投で2失点にとどめた。先発した22歳の中津やサヨナラ打を打たれた23歳の上ノ薗ら若手ぞろいだが、7月の豪雨で被災した地元熊本に明るい話題を届けるため、ひたむきな姿勢を示そうという覚悟が経験不足を埋めた。

 西部ガスとともに8強入り。上ノ薗は「投手陣はどこにも負けていない。役割をまっとうすれば上にいける」と自信をつけた。来年、悲願の黒獅子旗をつかむため、渡辺監督は「お互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、さらに強いチームになっていければいい」と願う。 (末継智章)

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