「あぶさん」登場したソフトバンク和田、景浦に「並ぶのは難しい」

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 福岡ソフトバンクの和田毅投手(39)が1日、ホークスを題材にした人気野球漫画「あぶさん」で知られる漫画家の水島新司さんの引退発表を受け、感謝と敬意を口にした。来年2月に不惑を迎えるベテラン左腕は、63歳シーズンまで現役を続けたあぶさんの主人公を発奮材料に息の長い活躍を誓い、来季19年目に向けて決意を新たにした。

 人気野球漫画「あぶさん」に登場した和田が、漫画家として63年の「現役生活」をまっとうした水島さんに感謝の思いを熱く語った。この日、荷物整理のためにペイペイドームを訪れ、野球漫画界の巨匠とグラウンドで会話した思い出などを明かした。

 主人公の景浦安武はホークスの強打者として描かれ、実在の選手も登場。和田もホークスへの入団が決まった早大時代の学生服姿など描かれた。「自分も漫画の中で登場させてもらって、初めてのことだったのですごくうれしかった。球場でも気さくに話していただいた。『あぶさん』はずっと読んでいて『あ、また出ている』と思った。すごくフォームの特徴を捉えて描いてもらって、うれしかった」

 水島さんは81歳まで作品を生み出し続けた。「ずっと漫画を描く中で、その情熱を失わずに現役でいられたというのは、野球の世界では想像できない」。来年2月で40歳になるベテランも敬意を表した。

 和田は今季、登板間隔を空けながらも1年間、1軍の戦力として16試合に登板し8勝1敗、防御率2・94の成績を残した。それでも満足はしていない。「中6日で1年間投げるのが目標だし、そこを求めないとどんどん弱っていく」と貪欲な姿勢は崩さない。

 気がつけば、同学年の現役選手は西武松坂大輔と2人だけになった。嫌でもいつかは来る引き際が頭に浮かぶ年齢にさしかかった。水島さんの決断を重ねながら「情熱もそうだし、ずっと描いてほしいと必要とされた中で、惜しまれながらの勇退だと思う。選手としてはそれが理想」と持論を口にした。

 あぶさんの主人公の景浦は現役を63歳シーズンまで続けた。現実世界では「並ぶのは難しい」としながらも「情熱がある限り、必要とされている限りやっていきたい」。和田が“あぶさん魂”を継承し、19年目に挑む。 (鎌田真一郎)

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