転倒、流血も激走で2位 東京五輪マラソン代表補欠、延期の1年に意味

西日本スポーツ 前田 泰子

 ◆福岡国際マラソン(6日、福岡・平和台陸上競技場発着=42・195キロ)

 東京五輪の補欠に回った大塚祥平(九電工)が流血をものともしない激走で初挑戦の福岡を走りきった。自己記録を2分34秒も更新する2時間7分38秒を記録し2位でゴール。「目標を7分台にしていたのでその走りができて、結果2位になった。納得しています」と粘り抜いたレースを振り返った。

 序盤にほかの選手と接触して転倒。左膝をすりむき、血を流しながら走った。それでも集中は途切れず「痛さも感じなかったし、血が出ていることも気づかなかった。こけて集団の後ろに付いてリラックスした」と前向きだった。第2集団に下がっても5キロ3分のペースを刻み、35キロ過ぎに2位に浮上。先頭の吉田には届かなかったが35キロ以降のラップタイムは出場選手中トップだった。

 昨年9月の「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」で4位となり東京五輪マラソン代表の補欠になった。逆転を狙った3月のびわ湖毎日マラソンでは30位に沈み、新型コロナウイルスの影響で五輪は1年延期。試合もなくなり地道に走る毎日が続いた。

 精神的に苦しい時期もあったが「上位争いと自己記録更新」を掲げ、会社の地元を走る福岡国際に照準を定めて練習してきた。「力を出し切れた。これを自信にしてこれからに生かしたい」と意味のある1年になった。

 出場の可能性が残る来年の東京、そしてその次のパリへ。この日見せた不屈の走りのように、世界の扉を目指す歩みは止まらない。 (前田泰子)

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