けが人続出、頼みの助っ人まで…昇格へ崖っぷちの長崎を救った「神話」

西日本スポーツ 末継 智章

 ◆明治安田生命J2第39節 長崎1-0山形(6日・トランスコスモススタジアム長崎)

 背番号9の一撃が長崎の希望をつないだ。引き分けムードが漂っていた後半41分、敵陣ゴール前で待ち構えていた富樫が、味方の左CKを頭でねじこんだ。首位徳島の今節での昇格決定を阻止し、2位福岡との勝ち点差を2に縮める決勝点。たまらずにほえたストライカーは「絶対に落とせない試合だったのでほっとした」とベンチ前で出迎えた仲間と抱き合った。

 前節の敗戦で徳島、福岡との差が広がり、残り4戦を全勝する覚悟で臨んだが、序盤から山形の激しいプレスに圧倒されていた。ハーフタイムには今季途中加入で5得点しているエジガルジュニオが足に違和感を訴えて交代。劣勢で、富樫は自分の使命を肝に銘じた。

 「最近、FWが点を取ったときはチームに勢いが出ると肌で感じていた。自分が点を取る責任を感じた」。富樫が今季得点すれば全勝する不敗神話を6試合に伸ばした。

 長崎はけが人が続出し、ボランチの磯村が手薄な左サイドバックで出場するなど総力戦を強いられている。センターバックで故障明けの角田も本調子ではなくハーフタイムで退き、代わって入ったフレイレが累積4枚目の警告を受けたため次節は出られない。それでも富樫は「みんな常に最善を尽くそうとしている。こういうチームが昇格すべきだ」と結束は逆に強まっていると感じる。

 リーグ再開後ではチーム最多の6833人が入った観衆の後押しも実感した手倉森監督は「サポーターと歓喜を味わえるよう、じわじわとしぶとく食い下がる」と誓った。最終節で徳島と福岡が対戦することもあり、我慢を続ければ逆転昇格の可能性は十分。何度も消えかけた劇的な結末が再び見えてきた。 (末継智章)

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