冨安健洋がイタリアで抱える「もどかしさ」 日本との気質の違いとは

西日本スポーツ

 ◆冨安健洋コラム「僕の生きる道」

 サッカー日本代表DFで、東京五輪での活躍が期待されるイタリア・セリエAボローニャの冨安健洋。福岡で生まれ育ち、アビスパ福岡で土台を築き、活躍の場を海外に広げた。これまで歩んできた道を振り返りながら、現在の考えや未来、理想などをコラム「僕の生きる道」につづる。

   ◇   ◇   ◇

 皆さん、2回目のコラムもよろしくお願いします。イタリア・セリエAでプレーする上での難しさ、悩み、苦労について話します。

 ボローニャは開幕から10試合で4勝6敗の10位と厳しい状況です。原因の一つは失点が減らないこと。理由はいろいろあります。チームがうまくいかないとき、みんなが自分のことで精いっぱいで、頭がフリーな状態でプレーできていないのかもしれません。

 戦術的には、ペナルティーエリア内はもちろん、相手陣内であってもマンツーマンで対応する時がほとんどです。DFは自分のところでやられなければいい、という心理になっている気がする。セリエAのFWはレベルが高く、ここぞの場面で点を取る能力はかなり高い。自分は読みや予測で勝負するタイプなので、もう少しみんなで協力して守れば…というもどかしさが募っています。

 もやもやした気持ちになる原因は、イタリア人やイタリアで長くプレーしている選手の気質も影響しているかもしれません。日本に比べて、自己主張が強い選手が多い。日本人は助け合い、周囲に気を配り合うという特徴があります。サッカーも味方同士でカバーし、チームで戦っていくのが日本の武器だと感じているので、自分にとってイタリアのスタイルは簡単ではありません。

 こんな気持ちを抱えていると、新たな環境でプレーすることも一つの選択肢かもしれない、と考えることもあります。高いレベルに挑戦したいという思いは、以前からあるので。その中でもイタリア国外でプレーすることはどうかな、と考えることもあります。

 移籍1年目の昨季はセンターバックだけでなく、右サイドバックという新しいポジションに挑戦し、刺激がありました。少しは成長できているのかな、という実感もあったのですが…。いまイタリアで懸命にプレーすることと同時に、今後のいろいろな可能性を考えることは、自分のサッカー人生においてすごく大事だと思っています。

 1回目のコラムでは、ここまでのサッカー人生はうまくいっているという話をさせてもらいました。その気持ちに変わりはない半面、これまでに経験したことのないような難しい時期を過ごしているとも感じています。ややネガティブな話題が多くなりましたが、こういう本音もコラムで皆さんに伝えたかったのです。

 この先も試合が続くので、しっかりプレーする決意は変わりません。やるべきことをやって、いい準備をして試合を迎え、結果を出す。その繰り返しの先に、未来の生きる道が待っていると信じています。(サッカー日本代表、ボローニャ)

 ◆冨安健洋(とみやす・たけひろ)1998年11月5日生まれ。福岡市出身。三筑キッカーズからアビスパ福岡の下部組織に進み、高校2年時の2015年にトップチームに2種登録され、翌16年に正式昇格。18年1月にベルギー1部のシントトロイデンに移籍し、19年7月にイタリア・セリエAのボローニャへ。日本代表通算20試合出場、1得点。187センチ、84キロ。

PR

アビスパ福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング