阿部一二三と丸山城志郎に負け続けたワケ 元ライバルが語る勝負の分かれ目

西日本スポーツ 末継 智章

 東京五輪柔道男子66キロ級の代表決定戦が13日、東京・講道館で行われ、丸山城志郎(ミキハウス)と阿部一二三(パーク24)が一発勝負で決着をつける。日本柔道史上初の方式で五輪代表が決まる大一番。新旧世界王者の両者の戦績は丸山が4勝3敗とリードも内容はいずれも紙一重だ。両者と対戦経験がある2018年グランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会王者の田川兼三氏(学習院中等科教員)=長崎市出身=をはじめ、関係者に勝負の焦点を尋ねた。 (末継智章)

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早期決着なら阿部長引けば丸山 両者と対戦田川氏が予想

 田川氏は1学年下の阿部と全国高校総体決勝などで4回対戦、丸山と2回闘い、ともに一度も勝てなかった。「阿部選手は引き手を絞るパワーが強く、力で投げられる。対する丸山選手は組み手の速さや崩しがうまい。力と技の対決」と評する。

 注目は阿部の引き手だ。阿部も田川氏も右組みの相四つで「絞られた右の袖を左手で切ろうとしても、その瞬間に左から袖釣り込み腰でやられる。阿部選手は袖を持てば必勝の形になる」。一方、丸山は左組み。「けんか四つだとお互い釣り手から持つ形になり、阿部選手は袖を絞りづらいのでは」と丸山に苦戦する理由を推察。引き手争いがポイントとみる。

 丸山との対戦では「勝てるチャンスがあると思えるのに、気付いたら投げられた」。2017年の講道館杯決勝では内股を防ぐため相手の背中を持とうとした瞬間、腰車で技ありを奪われた。「相手の力を利用するし、技も多彩で天才。最初から全力でいける阿部選手の方が一発勝負は向いているが、長引くと丸山選手が有利になると思う」と予想した。

 4月の全日本選抜体重別選手権が延期にならなければ初戦で同年代の阿部と闘うはずだったがかなわず、10月末の講道館杯を区切りに第一線から退いた。「最後に勝負したかったけど仕方ない」と残念がり、両者の激闘を期待していた。

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