涙の丸山城志郎「僕の柔道人生は終わっていない」

西日本スポーツ 末継 智章

 東京五輪柔道男子66キロ級の代表決定戦が13日、東京・講道館で行われ、2017、18年世界選手権覇者の阿部一二三(パーク24)が、昨夏の同選手権を制した丸山城志郎(ミキハウス)=宮崎市出身=を破り、東京五輪代表を決めた。24分に渡る激闘の末、大内刈りで技ありを奪い、優勢勝ち。妹で女子52キロ級の詩(日体大)ときょうだいで代表入りを果たした。試合後に涙を流した丸山は現役続行を明言した。

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 長い沈黙の後、丸山が言葉を絞り出した。「自分を信じて、妻を信じて、そして毎日一緒に稽古してくださった大野(将平)先輩に感謝の気持ちでいっぱいです」。悔し涙は止まらなかった。

 「最初から最後まで全力で勝ちにいく気持ちで挑んだ」と覚悟を決めていた。先に二つの指導を受けても焦らず、組み手の位置や繰り出す技を次々と変えながら阿部を揺さぶる。しかし直接対決では最長の試合時間24分、一瞬の隙を突かれた。

 「肉体的にも精神的にも強くなれたのは阿部の存在があったから」と五輪代表を争い続けたライバルに感謝した。一方で涙は止まらない。天理大の先輩で今も一緒に稽古する2016年リオデジャネイロ五輪王者で東京五輪出場を決めている大野に対して「恩返しできなくて申し訳ない」との思いが膨らんだ。

 一部の関係者には24年パリ五輪に挑む意欲も伝えている。会場で見守る大野と同じ舞台に立つ目標は果たせなかったが「僕の柔道人生は終わっていない。これからも諦めずに前を向いて、精神的にも肉体的にも強くなれるように精進していく」と探究心は消えていない。(末継智章)

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