移籍1年目で主将指名 J1昇格の裏にあった苦心の日々

西日本スポーツ

 ◆明治安田生命J2第41節 愛媛0-2福岡(16日・ニンジニアスタジアム)

 移籍1年目で主将を務め、5年ぶりのJ1昇格を達成したアビスパ福岡のMF前寛之(25)が西日本スポーツに手記を寄せた。

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 この日のためにやってきた。J1昇格するために福岡に来たので、必死でやってきた努力が報われた。みんなと喜びを分かち合えてうれしい。

 移籍1年目で主将を任されたことは驚いた。2月の宮崎キャンプを終えて福岡に戻り、クラブハウスでシゲさん(長谷部監督)に呼ばれて「主将をやってくれないか」と言われた。アビスパの象徴といえる城後(寿)さん、惇(鈴木)君がいて、クラブに長く在籍した選手もいる。歴史をつくっていただいた先輩がいて、今の自分がある。副主将になってくれたこの2人の支えは心強かった。

 選手同士で集まってミーティングを開く時期もあった。本音を言い合った。結果がついてこないと不満や文句も多くなる。そんな状況でも昇格を目指すには一つにならないといけない、と危機感はあった。みんながバラバラにならないように、気持ちを整理するための話し合いだった。その後の成績にどう影響したかは分からない。ただそれぞれの選手がすっきりして試合に臨めるようになったのはよかった。

 自分が新型コロナウイルスに感染したのは、その直後だった。対策をしていたのに…。どうしようという不安に駆られた。幸い、無症状だったけど、家族に子どもがいるチームメートや関係者もいる。相手チームにも迷惑をかけた。自分の症状より周囲のことを考える時間にした。

 新型コロナウイルスは、いつかかるか分からない。Jリーグでは今シーズン、定期的なPCR検査を実施している。そのたびに不安を感じている。家にいることが増え、外食はほとんど行かなかった。私生活も考えて行動しないといけないという意識は強まった。家族には負担をかけてしまった。支えてくれて本当に感謝している。感染を公表してからは、多くの方に励ましのメッセージをいただいた。本当にありがたかったし、一つ一つの言葉で元気になれたと思っている。

 コロナ禍といわれる1年は、チーム全体が一つになる努力が必要と痛感した。昇格という結果につながったことで、うまく向き合えたシーズンになったと感じた。国内では感染者も増えていて、来年もどんなシーズンになるか見通せない。これまで通りに感染対策を心がけ、コンディション調整を考えるしかない。

 J1の舞台に立つ来季。残留を目指すのではなく、より上を狙う姿勢が大事になる。自信を持って戦いたい。札幌時代の2017年、J1でのプレーを経験した。当時もやれる自信はあった。あまりチャンスを与えられず、悔しい気持ちもあった。今度はJ1で実力を試すことができる。すごく楽しみにしている。(アビスパ福岡主将)

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