パMVPソフトバンク柳田の次の目標は「工藤監督超え」

西日本スポーツ 山田 孝人

■NPBアワーズ

 今季のプロ野球のタイトル獲得者らを表彰する「NPB AWARDS(アワーズ) 2020」が17日、東京都内で開かれ、福岡ソフトバンクの柳田悠岐外野手(32)がパ・リーグ最優秀選手(MVP)に輝いた。2015年以来、5年ぶり2度目。ソフトバンク(前身を含む)所属時の複数受賞は1リーグ時代も含めて山本一人、野村克也松中信彦以来4人目だ。パでは1994~96年のイチロー(オリックス)以来、球団では65、66年の野村以来となる連続受賞が懸かる来季を、名実ともに“レジェンド”に挑む1年とする。選考はプロ野球担当記者らによる投票で行われ、有効投票総数はパが277票、セが313票。

■体調管理に細心注意

 負傷に泣いた昨シーズンの雪辱を誓っていた2020年を最高の形で走り抜けた。トリプルスリーを達成した15年以来、2度目となるMVPを受賞し、華やかな壇上でスポットライトを浴びた。「格別かなと思う。優勝しないと難しい賞。そのチームの中でMVP争いをできる数字を残したいと思っていた。選んでいただいてチームメートに感謝したい」と笑った。

 未曽有のコロナ禍もはねのけた。公式戦開幕が延期となっても、先を見据えトレーニングにダッシュなど瞬発系のメニューを取り入れコンディションの維持に成功した。7月は打率4割3分3厘で7本塁打、20打点に、プロ野球タイ記録の月間32得点も達成し、同28日の西武戦では通算1000安打もマーク。6、7月の月間MVPに選ばれた。

 119試合でリーグ2位の打率3割4分2厘、同3位の29本塁打、同3位の86打点。146安打で最多安打のタイトルも獲得した。「パの素晴らしい打者に食らいつく数字を残せた。リーグ優勝をしたい、MVP級の活躍をしたいと思って取れた。自信にもなる」。3年ぶりのリーグV&4年連続日本一への原動力となった男は胸を張った。

 過密日程に対応するために日々のコンディショニングはもちろん、生活にも気を使い続けた。「とにかく負傷しないこと、コロナにかからないことを気をつけた1年」。遠征先でも球場に出向く以外は原則ホテルの自室で過ごし続け、体調管理に神経をとがらせた。

 細心の注意を払っても感染する可能性はあるだけに、精神的にも疲労度の高いシーズンとなった。それでも有観客試合初戦、7月10日の楽天戦でサヨナラ本塁打を放った際に口にした「お客さんあってのプロ野球選手。一生忘れることはない」の言葉に集約されるように、全てはファンのために懸命に励み結果につなげた1年だった。

 収まらないコロナ禍の中でのシーズンオフ。今も全てに注意を払いながらトレーニングに励むが、来季は“レジェンド”の記録を追いかける年ともなる。「工藤監督が(西武とダイエー時代にMVPを)2回。次の目標は3回目ですね」と言い切った。連続受賞となればパでは1994~96年のイチロー、球団では65、66年の野村以来ともなる。

 それもこれも、2年連続のリーグ優勝と5年連続の日本一を目指しているからこそ。「優勝を常にしたい。その中でいい活躍をして選んでいただけるように、それが一番の目標となってくる。またこの賞をいただけるようにしたい」。希代のプレーヤーの躍進は続く。 (山田孝人)

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