昇格決めたJ2福岡、GK山ノ井の先発で今季の登録全選手を起用

西日本スポーツ 松田 達也

 逆転優勝には7点差以上の勝利が必要だった徳島とのシーズン最終戦。「奇跡」に向けて序盤から攻勢を強め、前半16分に石津が先制点を奪った。だがその後が続かない。今季15度目の「1-0勝利」を達成した持ち味の堅守は光ったものの、頂点は届かなかった。

 ともにJ1に昇格する徳島とは勝ち点84で並んだ。しかも今季2戦2勝と対戦成績では圧倒しながら、得点が徳島の67に対し、福岡は51。得失点差で2位に甘んじ、長谷部監督は「今年は(優勝に)6点足りなかった。来シーズン、どこかで取り返したい」と課題を見据えた。

 「時代の変化」を象徴するシーンも見られた。1点リードの後半39分。タッチラインに城後と鈴木が並び、ピッチに入った。福岡を長く支えてきた2人の登場で観客席のボルテージが一気に高まり、この日一番の拍手が湧き起こった。

 鈴木は試合前日の19日に今季限りでの退団を発表した。後半44分、ゴール前のフリーキックでは、キャプテンマークをつけていた前が鈴木の左腕に巻きつけた。「素直にうれしかった」。粋な計らいを受けて放った得意の左足シュートは相手の守備に阻まれた。

 今季は19試合の出場にとどまったが、練習に取り組む姿勢、中盤での献身的なプレーがJ1昇格を陰で支えた。「結果を残せなくても、試合に出るために自分がレベルアップすることがチーム力につながると思ってきた」と振り返った。

 この日、GK山ノ井を先発で起用したことで、全ての登録選手がピッチに立ち、一体となって勝ち進んだ今季のチームの総合力は示した。2005年から10、15、20年とJ1昇格の歴史を紡いできた。一方で06、11、16年はJ2降格の辛酸をなめた。どう攻撃力を加えるのか。「5年周期」に別れを告げる戦いの幕はもう開いている。(松田達也)

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