ソフトバンク周東が目指す「革命」とは 三笠GM「可能性がある選手」 2度目交渉でサイン

西日本スポーツ 山田 孝人

■2度目の交渉

 今季50盗塁で盗塁王を獲得した福岡ソフトバンクの周東佑京内野手(24)が、チームでは本多以来となる2年連続盗塁王を獲得することを誓った。22日はペイペイドーム内球団事務所で2度目の契約更改交渉に臨み、前回提示と同様の2000万円から倍増となる年俸4000万円でサイン。席上では走塁の価値を一層評価してもらうための話し合いを再度行い、球団から前向きな見解もあり満足した様子。球団からは前身の南海時代に先発から転向し、リリーフ投手の価値を高めた江夏豊氏のように球界での「走塁」の価値を変える期待をかけられた。 (金額は推定)

 晴れやかな表情でサインした。2度目の交渉も前回提示と同様の金額だが「金額に不満があったわけではない」と周東は改めて口にした。再度話し合った走塁価値の向上について、球団側と満足のいくやりとりができたからだった。「(球団には)考え直さないといけないところもあるから、とおっしゃっていただいた。言わないと変わらないので、話し合いができてよかったです」とうなずいた。

 内容について具体的な言及は避けたが、球団側は走塁全般についての評価に改善を施す方針を示したという。「速いボールを投げたり遠くに飛ばす選手がクローズアップされやすいですが、ここ一番の走塁は野球で大事なところだと思いますので」と“走り屋”として、後に続く同じタイプの選手のためにも声を上げた。

 同時に大きな責任も感じている。公の交渉の場で口にしただけに、何としても続けて結果を残す決意だ。「自分で提言しているわけですからね。結果を出していないやつが、何を言ってもどこも変わらないので。そこは結果を出すしかない。恥じない結果を出したいです」と強く意気込んだ。

 そのためにも、まずは最大の武器である足の速さをアピールして獲得できるタイトルを欲する。今季50個で初獲得した盗塁王だ。「1度取れたから満足するのではなく、何年も取りたいと思う。僕がもっと走塁面で結果を出せば、いろんな方々の見方が変わってくるのではないかと思う。走ることでチームの勝ちにつながるとも思うし、勝利に貢献するため変わらず走っていきたい」と連続の戴冠を狙う。

 実現に向けて走攻守のレベルアップを誓う。特に出塁率については今季の3割2分5厘から「(最低でも)3割5分は目指したいし、こだわりたい」と言い切った。今季103試合で打率2割7分と成長した打撃面は一層向上を図り、課題とされる守備面も重視する。「バットを数振って、打球を数捕って、数走って。数をやるしかない。何本とか決めず、やれるだけやっていく」と来年1月に今宮の下で取り組む自主トレで自身を追い込んでいく。日米最長となる13試合連続盗塁も、コミッショナー特別賞の受賞ももう過去のこと。未来だけを見据えて、周東は来シーズンも駆け抜ける。 (山田孝人)

■三笠GM「野球変わると評価変わる」

 契約交渉を行った球団の三笠ゼネラルマネジャー(GM)は、周東に“令和の江夏”になることを求めた。前回と今回の走塁価値向上の話し合いの中で、三笠GMは「野球が変わると、評価が変わっていく歴史がある。例えば江夏さんが抑えをすることで抑え投手の価値が変わった」などと説明。まだ日本では投手の分業制が確立されていなかった1970年代後半から、南海(当時)などで抑えとして大活躍した江夏豊氏を引き合いに出し、同氏の存在がその後のリリーフ投手全体の価値を大きく高めたことを強調した。その上で三笠GMは「周東君は(走塁で)そういう記録を残せる可能性がある選手。もっともっと盗塁して、たくさんの記録を作って、球団としてもそれに報いた評価をしないといけなくなるとお互いハッピーになる」と、周東がさらなる活躍で球界の歴史を変えてくれることに大きな期待をかけた。

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