クビ覚悟…長女誕生に「僕も生まれ変わるんだ」ソフトバンク岩崎、苦難の1年語る

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 福岡ソフトバンクの岩崎翔投手(31)が23日、どん底からの完全復活を誓った。ペイペイドームでの契約更改交渉では700万円減の年俸6800万円でサイン。13年目の今季は開幕を1軍で迎えながら不振で7月に2軍降格。引退を意識し「クビも覚悟した」というファーム調整期間に投球フォームを改造し、10月以降は1軍で結果を残した。苦しんでいた8月には長女を授かった右腕が、来季は「勝ちパターン」に割り込む。(金額は推定)

 契約更改を終えた岩崎の表情に感謝がにじむ。700万円減の年俸6800万円でのサインに「僕が思っていたよりダウンしなかった」。2017年に球団記録の72試合に登板し、翌18年の年俸は1億3000万円に達した右腕は、苦難のシーズンを振り返った。

 「正直辞めようかと。引き際かなと。引退ではなくても、クビになることも覚悟した。どん底まで落ちたシーズンだった」。右肘手術からの完全復活を期した今季は開幕1軍入りしたが、6月26、27日の西武戦でいずれも逆転本塁打を浴びるなど精彩を欠いた。

 7月9日に出場選手登録を外れた後、2軍戦で打ち込まれたこともあった。励みは8月末に誕生した長女だった。「『僕も新しく生まれ変わるんだ』と思いました」。今季限りで退団した久保康生2軍投手コーチの指導を受け、投球フォームを見直す賭けに出た。

 従来はスリークオーター気味だった右腕の軌道を、頭上からたたきつけるイメージに変えた。始動時に左足を上げた際も体をひねらずに「スタートで一気にトップギアに入れる、F1みたいな感じ」。190センチの長身を生かした角度ある直球は威力を増した。

 1軍再昇格した10月以降は11試合の登板で7ホールドを記録し、防御率1・93をマーク。「3カ月でこれだけ変われたのは奇跡に近いと思う。ここ2、3年はうまくなる感覚を味わえていなかったので」。ポストシーズンも3試合に登板して無失点だった。

 チームでも屈指のゴルフの腕前を誇るが、今オフはクラブを握るよりもトレーニングに励む日々だ。「筋力を付けて力強さが出たら、上積みができるように。さらにうまくなりたい」。生まれ変わった背番号17は、一時はクビを覚悟した野球を心の底から欲している。 (鎌田真一郎)

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