パ捕手最高額「キャノン」だけではないソフトバンク甲斐の価値

西日本スポーツ 長浜 幸治

■5500万円増

 福岡ソフトバンクの甲斐拓也捕手(28)が25日、ペイペイドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、今季年俸の1億1000万円から1・5倍増となる1億6500万円でサインした。守備面を高く評価されての大幅アップで、すでに年俸1億6000万円で更改した西武の森を抜いてパ・リーグ捕手のトップに浮上。来季は課題の打撃に磨きをかけ、球界ナンバーワン捕手の座を狙う。 (金額は推定)

■西武・森抜いた

 育成からはい上がった甲斐がパ・リーグの捕手で最高年俸に躍り出た。「ものすごく評価していただいた。気持ちよくサインしました」。入団時の年俸270万円から実に60倍超となる1億6500万円で更改。今季最高年俸だった西武の森(来季は4000万円減の1億6000万円)を上回り、ほくほく顔のクリスマスとなった。

 5500万円増の大半を占めたのはディフェンス面での評価だ。「捕手としての守備が突出していると(球団から)言ってもらった」。12球団唯一で、球団では8年ぶりとなるチーム防御率2点台(2・92)の記録を扇の要として支えた。今月18日には4年連続4度目のゴールデングラブ賞を獲得。捕手部門では7年連続の城島に次ぐ歴代2位タイの連続受賞となり、守備面ではすでに球界トップと言える。

 「まだまだだけど、やってきているとは思う」と守備への自信を口にする甲斐が最大の強みに挙げたのは、「甲斐キャノン」と称される強肩ではなく、ワンバウンドなどを止めるブロッキングだった。「捕手として盗塁阻止率(の数字)をよく言われるけど、ワンバウンドのボールを止める機会の方が圧倒的に多い。ランナーを進めないことが大事」。千賀のフォークをはじめ、投手陣が思い切って投げ込んだショートバウンドのボールを、体を張って後ろにそらさない姿が何度も見られた。

■打撃力向上へ

 さらなる飛躍への鍵は打撃面だ。今季は2年ぶりに規定打席に届かず、打率2割1分1厘と低調な数字に終わった。「当然満足、納得はしていない。チームの足を引っ張り、情けない」と自覚は十分だ。三笠ゼネラルマネジャー(GM)も「守備面での活躍はものすごく高いと評価した」とした上で、「端的に言えば打撃面でもっと打ってくれればもっと高い評価になった」と説明する。

 11年目を迎える来季こそ、2003年の城島以来となる捕手としての全試合フルイニング出場を目指す。「それは出たいですよ。その気持ちはずっと持っている」。年明けには鹿児島県鹿屋市でヤクルト嶋と合同自主トレを行う予定で、体をいじめ抜くつもりだ。「何よりチームの(日本シリーズ)5連覇が捕手としての一番の目標」。攻守でさらなる力を付け、名実ともに日本一の捕手になる。 (長浜幸治)

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