羽賀龍之介、父超えた柔道全日本初制覇「親孝行できたかな」

西日本スポーツ 手島 基

 ◆柔道全日本選手権(26日、東京・講道館)

 春の日本武道館ではなく、年の瀬の講道館。来場は関係者のみの無観客。コロナ禍での異例開催となった伝統の大会で初めて頂点に立った。「全日本への憧れは小さい時からあった。後輩に負けられない、と意地を持って闘い抜けた」。羽賀龍之介(宮崎県延岡市出身)は笑顔を輝かせた。

 2016年のリオデジャネイロ五輪男子100キロ級銅メダリストも29歳になった。東京五輪代表を逃した悔しさを完全に振り払うのは難しい。だが立ち止まらなかった。

 柔道界を盛り上げる発信、準備を重ねて臨んだ畳の上で東海大、旭化成の後輩らに次々と内股を見舞った。今年2月の国際大会で男子100キロ超級五輪2連覇中のリネール(フランス)を倒した影浦と対戦した3回戦。組み勝って先に攻め、相手への「指導3」で反則勝ちした。準決勝は腕ひしぎ十字固めを、決勝は内股を、ともに勝機を逃さずに決めた。

 「五輪から気持ちを切り替えて勝てたのは、うれしい」。得意の内股を一緒に形づくってくれた父、善夫さんも届かなかった全日本の頂点。「5回挑戦した父に一つ、親孝行できたかな」。開催に尽力した関係者、支えてくれた人々への「感謝」を何度も口にした。

 「東京五輪をやっていない今、24年の五輪は頭にない。一つの目標が終わった。次の目標が出てくる」。伝統の頂で放った笑顔の輝きは、自身の進むべき道も照らしてくれた。 (手島基)

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