【7位】森保まどかソロピアノアルバム、異例のヒット〈HKT48十大ニュース2020〉

西日本新聞 古川 泰裕

 2020年、特命担当記者の最初の取材は1月8日の西鉄ホールだった。お目当ては森保まどか(23)。1月29日、4年がかりで制作したソロピアノアルバム「私の中の私」をリリース、そのヒット祈願だった。

 松任谷正隆が総合プロデュースを担当し、武部聡志、鳥山雄司、本間昭光、伊藤修平といった名だたるミュージシャンが参加した渾身(こんしん)の1枚は、クラシックの枠に収まらず、ヒップホップやジャズなどさまざまな分野をミックスした内容に。森保本人の技巧と成長も相まって、松任谷自身も太鼓判を押すほどの作品となった。

 オリコン週間アルバムランキングでは、演奏のみを収録した作品としては異例の7位に。松任谷は森保を「本物」と高く評価し、自宅でアルバムを流したところ、妻の由実、あのユーミンも興味を示したという。

 アルバム発売後、森保はキャンペーン活動を精力的に展開し、リリースイベントも開催。収録曲の生演奏や制作秘話でファンを楽しませた。

 歌に焦点を当てたオンライン限定ライブ「THE LIVE」でもピアノ伴奏を担当。アルバム制作を経て、一回りも二回りも成長した情感豊かな音色で、メンバーのハーモニーを彩った。

 2018年夏に負傷し、本格的な劇場パフォーマンスからは約10カ月遠ざかっていたが、2020年はステージでも躍動。新たな常設劇場で上演中の「博多なないろ」公演では、4期生の豊永阿紀(21)が「動物園」と評するほど個性豊かな「チームブルー」で笑顔を見せている。痛めた右膝には今もテーピングが巻かれている。心配するファンの声を受け、痛みを感じることも少なくなり、踊れる曲が増えてうれしいこと、テーピングも再発や悪化の予防のためであることをSNSで報告、一安心させた。

 6月にはバッサリと髪を切ってショートヘアーに。大人の女性の魅力に磨きをかけた。記者のインタビュー取材にも方言を交えて熱っぽく話すなど、経歴を積んだ1期生ではあるが、活動への意欲が衰えることはない。他の追随を許さぬピアノの腕も含め、活動10周年を迎える2021年への期待は大きい。

 時を戻そう! 7月、「THE LIVE」のリハーサルを取材した。メンバーの入れ替えに伴うわずかな空き時間も、伴奏担当の森保はキーボードでひたすら練習、練習。会場となった旧レッスン場には、心地よいピアノの音色が響き続けた。目を閉じて耳を傾けるだけで、疲労が癒やされるような感覚…。パソコンを開き、非常に落ち着いた気分で原稿に向き合うことができた。現場ではスタッフたちも配信に向けた準備を黙々と進めていたが、「これだけでお金がとれますよね」と、冗談めいた言葉が出るほど、ぜいたくな時間だった。 (古川泰裕)

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