ソフトバンク栗原が今季掲げる「とんでもないこと」ターゲットはシーズンMVP男

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 パ・リーグMVPの壁を突き破る! 栗原陵矢捕手(24)が打率、本塁打、打点でチーム3冠の柳田悠岐外野手(32)越えに挑む。昨季の17本塁打と73打点は、いずれも柳田に次ぐチーム2位。打点をはじめとした打撃部門で主砲を上回ることを目指す。三塁手にも挑戦するなど、あくなき向上心を見せる若鷹に、2021年へ懸ける熱い思いを聞いた。 (聞き手・構成 鎌田真一郎)

 昨季は開幕からレギュラーを奪い118試合で打率2割4分3厘、17本塁打、73打点。巨人との日本シリーズでは全4試合で打率5割(14打数7安打)、1本塁打、4打点を記録して最高殊勲選手(MVP)に選出されたが、栗原にとってはもう過去のことだ。

 「すごくいいシーズンになったと思う。でも、いつまでも喜んでいる場合ではないので。改めて今年、1年間レギュラーを守り抜くことが大事なことなので。意識は全てそこに向いています。実質2年目のシーズン。浮かれるわけにはいかないんです」

 言葉の通り、栗原に定位置を完全につかんだという実感は全くない。再び、宮崎春季キャンプから12球団屈指の激しさを誇るチーム内競争を勝ち抜く覚悟だ。

 「もっと上を目指さないといけない。もっともっとやらないと、このチームで生き残っていけない。数字で評価される世界ですから。数字というものは、常に意識して過ごしていかないといけないと思う。圧倒的な数字を打撃で残さないといけない。駄目になってすぐ代えられているようでは。誰にも文句を言われない数字を残さないと」

 もちろん、持ち前の打撃で数字にこだわっていく。打率3割を目指しつつ、「圧倒的な数字」を持つチーム内の高すぎる壁をよじ登り、乗り越えようと並々ならぬ意欲を燃やしている。

 「柳田さんがマークする数字を一つでも超えたい。その思いは強く持っています。やっぱり打点は勝ってみたい。もちろん簡単ではないし、とんでもないことかもしれない。でもチームの中に球界トップの方がいてくださって、近くで目指していけることは幸せなこと。がむしゃらに追いかけることで自分を高めていきたいし、挑戦したい」

 掲げた目標を成し遂げるため、オフは多忙の中でもトレーニングを継続。昨季を振り返るなど、自身を見つめ直した。まず求めていくのは、激しい調子の波を安定させていくことだ。

 「駄目になった時の立ち直りが遅い。もっと引き出しがないと1年間安定した数字が出ない。ただ量をスイングするというよりも、しっかりとした自分の打撃を模索して構築していかないといけない。崩れない形ですね。また調子が悪い時でも四球を選んでいけるように。晃さん(中村)にお世話になる自主トレでは、晃さんが重視する出塁率のことなどいろんなことを聞きたいと思っています」

 さらなる躍進を誓う24歳だが、福井・春江工高時代は18U(18歳以下)アジア選手権に日本代表として出場し、巨人岡本和や西武高橋とプレー。侍ジャパンに対する思いは、今も胸の中に強く秘めているようだ。

 「今でも(アジア選手権)大会のことは鮮明に覚えています。岡本や高橋の存在も刺激になっていますし、負けたくないという思いもある。いつかはフル代表のユニホームも着てみたい思いはあります」

 今季も捕手登録。工藤監督は三塁手にも挑戦させると明言している。本職へのこだわりはもちろんあるが、それよりも優先させているものがある。ポジションにかかわらず、レギュラーに定着することだ。

 「(捕手は)今の段階では考えられていない。まずは試合に出たい気持ちを一番に持っている。試合に出るためにも、いろんな準備をしておかないといけない。何でも挑戦して、もっと実力を高めてチームの勝利のために貢献できるように」

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