育成出身のソフトバンク千賀を支える「飢え」と「貪欲さ」 若手への猛げきに込めた思い

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

■宮古島で自主トレ

 福岡ソフトバンクの千賀滉大投手(27)は19日、総勢8人で合同自主トレを行う沖縄・宮古島でオンライン取材に応じ、「物足りない」と他のメンバーに強烈なカツを入れた。育成入団から球界を代表する投手に駆け上がった右腕は自らにもカツ。範を示すようにより長いイニングを投げられるような投球フォームを模索し、さらなるレベルアップを目指す。

■育成出身だからこそ

 沖縄本島から南西におよそ300キロ。気温20度に迫る温暖な宮古島で、昨季「投手3冠」に輝いた千賀は黙々とレベルアップに精を出している。最優秀防御率、最多勝、最多奪三振の上、ベストナインにもなりながら投手として「飢え」がある。4年連続日本一のチームで、さらなる成績を残すには貪欲さが不可欠だ。

 今回の自主トレには育成の重田や、中日梅津、楽天池田隆らが初参戦。8人の大所帯の長は、思いの丈を隠さなかった。「正直、物足りない部分がある。もっともっと全員、貪欲にやっていい。千賀もこれだけやっていると刺激になれば」

 育成入団から球界を代表する投手に駆け上がった根底には誰にも負けない貪欲さがあった。「単純に、必要でなくなったら、いられない世界。そこを分かった上で高い気持ちで過ごしてほしい」。自らへ、そしてともに時間を過ごすメンバーへド直球を投げ込んだ。

 自らも範を示すように、目指すべき投球フォームを探っている。森、モイネロをはじめとした強力救援陣が常勝軍団の原動力。「チームは後ろ(の投手陣)が強い。そういう人たちよりも後半で良いパフォーマンスを出さないと代えられてしまう。高いものを求めていかないと投げられないのは自分でも分かっている」

■昨季後半戦に手応え

 昨年は春先の緊急事態宣言下での自主練習期間中に、投球フォームをゼロから見直した。その影響もありシーズン序盤は苦しみ、リーグ最多の57四球を与えた。「無駄な四球は減らさないといけない」と長いイニングを投げるためクリアすべき課題は見えている。

 一方で、転機となった9月8日の楽天戦以降は、9試合全てがクオリティースタート(先発で6回以上を投げ自責点3以下)で、その間の防御率は0・69。圧倒的なパフォーマンスを見せた中で手にした確かな手応えもあった。

 今は立った状態の捕手への投球を行い、瞬間的に大きな出力が出る「タイミング」をつかもうとしている。「(自主練習期間に)試したのと、シーズン後半で出てきた感じを交ぜながら。ケガしたくないという気持ち一本なので」。右前腕部の張りで出遅れた昨季と同じ失敗は繰り返さない。柱としての覚悟を胸にさらなる進化を狙っている。 (鎌田真一郎)

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