日本ラグビー協会強化担当が練る「活動プランABC」隔離覚悟のNZ遠征も

西日本スポーツ 大窪 正一

 日本ラグビー界は新型コロナウイルスの影響で2021年も苦境に立たされている。1月16日に予定していたトップリーグ(TL)の開幕は2月20日に延期。今後も開幕の再延期や途中で中止になる可能性もあり、TLを強化の柱の一つに据える日本代表の活動への影響も懸念される。日本協会で代表強化を担当する藤井雄一郎ディレクターがオンライン取材で西日本スポーツの単独インタビューに応じ、コロナ禍での強化プランなどを語った。 (取材・構成=大窪正一)

 -TL開幕が2月20日へと延期された。

 「中止ではなく、延期なのが救い。こういう状況なのでどうなるか先が見えない。1試合でも多くやってもらいたい。選手はもちろんファンも待ち望んでいる。試合があれば代表の強化にもつなげられる」

 -TL開幕に合わせてジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が母国のニュージーランド(NZ)から来日し、藤井ディレクターと共に視察するはずだった。

 「現状、ジェイミーは日本に来ることもできない。1月の終わりにはビザが切れる。今の状況では新たに取れない。政府の方針が変わり、ビザが取れるならば来日する可能性はあるものの、安全が最優先だ。定期的に連絡は取っている」

 -2019年のワールドカップ(W杯)日本大会以降、日本代表は試合ができず、昨年は代表の活動を断念するなど強化に影響が出ている。

 「大まかな代表候補は選手には内々に言っている。基本的には19年のW杯に出場した選手中心。ただ流動的でまだ分からない。試合がないことには…。TLが開幕すればリストアップしていない選手でいい選手がいないかも確認する。ジェイミーはNZでプレー映像を確認し、私と意見交換する予定だ」

 -コロナ禍でTLが開幕できなかったり、開幕後に中断したり、中止となる可能性もある。

 「代表は代表だけで動く可能性はあると思う。今年、全く活動がないというわけにはいかない。さまざまな事態を想定し、『強化プランABC』と複数練っている。絶対に動く。必ず何かやる。コロナ禍の状況次第ながら、例えば2週間の隔離を受けた上でNZに行って合宿をするとか」

 -国外ではフランス1部リーグでクレルモンに所属する松島幸太朗が活躍中。姫野和樹もNZのハイランダーズに期限付き移籍し、NZのスーパーラグビー(SR)5チームによる2月からの国内大会に挑む予定。2人は23年のW杯フランス大会でも軸として期待される。

 「彼らとは連絡を取り合っている。松島は調子がいい。姫野も戦力として活躍するだろう。ジェイミーが現地で視察する。2人にはとにかく試合勘を磨いてほしい」

 -TLを刷新して来年から新リーグが始まる。上位チームは他国の強豪チームと対戦する「クロスボーダー」の大会の道が示された。

 「この枠組みが確立されれば大きい。世界の強豪とやれる機会が増えれば増えるほど選手のレベルや意識は上がっていく。TL各チームはポジティブに捉えている」

 -ラグビーを待ちわびるファンにメッセージを。

 「日本協会も1試合でも多くラグビーができる状況をつくろうと必死にやっている。選手も我慢し、いい試合ができるように準備を重ねている。もう少しお待ちいただけたらありがたい」

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