最強ソフトバンクに死角はあるか? 今季の戦力バランスを分析

西日本スポーツ 森 淳

 コロナ禍で当面無観客ながら、プロ野球は2月1日に12球団が一斉にキャンプインする。5年連続日本一を目指す福岡ソフトバンクの今季陣容はどうか。宮崎春季キャンプA組(1軍)スタート33人の中には期待の若手も。新外国人として前カブスのコリン・レイ投手(30)、前日本ハムのニック・マルティネス投手(30)も加わる。ポジション別に支配下登録選手の年齢構成を点検し、チームの長所や課題、今後を考える。(構成=森 淳)

※支配下登録選手。年齢は今年の満年齢。赤字は新外国人選手、青字は新人、太字は宮崎春季キャンプA組スタート

 【投手】

 右腕は先発、救援、年齢構成のバランスも良く、充実している。A組メンバーでは杉山のスケールが大きい。昨秋巨人との日本シリーズでも自己最速タイの157キロ。3年目でポジションをつかみたい。

 レイとマルティネスの加入で右腕の頭数は増えた。左右は違うがムーアの退団で先発が手薄に。昨季ムーアは離脱もありながら13試合で78イニングに登板。バンデンハークの5試合、26イニングと合わせると昨季チーム投球回(1066回1/3)の9・7%を占める。レイは2016年にメジャーで19試合に先発した。マルティネスは来日1年目の18年に先発25試合で10勝も、過去2年は故障もあり不調。質の高いイニングを稼げるか。

 右腕の充実と比べるのは酷だが、差し引いても左腕の層は厚くない。ムーアの退団で、左の先発は40歳になる和田への依存度が高まる。続く先発候補は笠谷だが、昨季3試合登板にとどまった大竹もA組入りしており、奮起が待たれる。

 【野手】

 右の内野手は松田、川島が今年38歳を迎え、今宮も30代に突入。今宮の後は増田、リチャードの世代まで選手自体がいない。今季ドラフト1位で入団した井上(埼玉・花咲徳栄高)を含めて過去4年続けて高校生を指名しており、球団としての課題認識がうかがえる。

 4年目で初めてA組スタートの増田は、元気印としての存在感もある。栗原も三塁に挑戦するが、リチャードとともに本職内野手の2人が「ポスト松田」を争えるかはポイントだ。

 内外野を問わず右打者全体でも松田に続く大砲が不在。かなりの割合を助っ人に頼っており、この意味でもリチャードへの期待は高くなる。もっとも長打力で言えば、左打者を含めても若手で計算できるのは栗原ぐらいか。実際に昨秋ドラフト会議でも1位入札1回目で左の大砲・佐藤輝(近大→阪神)を指名した。

 左打者は栗原の台頭でタイプ、年齢構成的にも穴が減った。ただ柳田が33歳、中村晃が32歳になることを考えても、8年目で中堅の域に差し掛かっている上林の奮起に期待したくなる。

 捕手は谷川原がA組入り。打力を生かすため内外野も守れるユーティリティー性を磨いてきた。そうして台頭した栗原というモデルもあり、選択肢は増えそうだが、甲斐のバックアップという点では未知数だ。

 捕手で他に経験のある高谷は11月で40歳になる。膝の手術明けでもあり、過度の期待は禁物だ。一朝一夕には育成できないポジションで、もちろん正捕手の代わりなどそう見つかりはしない。海野をはじめ次代を担うグループをいかに引き上げるか。フロント、現場とも綿密なプランを練っているはずだ。

   ◇   ◇   ◇

 コロナ禍の特例で1軍登録を29→31人、ベンチ入りを25→26人に拡大する措置は今季も継続。現時点のA組メンバー33人には、万全を期すためリハビリ組スタートの千賀、柳田や、B組スタートの周東のほか、外国人選手もまだ入っていない。3月26日の開幕まで、他球団との戦いの前にチーム内競争が待っている。

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