ソフトバンク岩崎 新投球フォームは頭上からたたきつけるイメージ

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(3日、宮崎・生目の杜運動公園)

 福岡ソフトバンクの岩崎翔投手(31)が「8回の男」奪還を目指して取り組む新フォームに自信を示した。中1日で今クール2度目のブルペン投球を行った右腕は、すべて直球で56球を投げた。2018年以降は右肘手術の影響もあってシーズンをフルで戦えていないが、昨季終盤に着手したフォーム改造が功を奏している。17年の最優秀中継ぎ投手が、新たな姿で居場所を取り戻す。

■直球のみ56球

 ブルペンに190センチの長身が仁王立ちした。岩崎は恵まれた体を生かすようにボールを投げ込んだ。直球のみ56球。キャンプ第1クールというアイドリングの段階で、1年間の重労働を耐え抜くため、まずは投球の基本となるストレートに磨きをかけている。

 「初日よりは良かったけど、自分の中ではまだまだ」と語る右腕は「やるからには勝ちパターンに入りたいという思いはある。去年の前半は悔しい思いをしたので、今年は1年間1軍にいたい」と意気込んだ。

 突き動かすのは苦い記憶。右肘手術からの再起をかけた昨季、開幕1軍入りを果たしながら、6月26、27日の西武戦(メットライフドーム)で2日連続の逆転本塁打を浴び、その後も不振が続いて7月9日に2軍降格。ファームでも打ち込まれ、一時はクビも覚悟したほどだったという。

 転機になったのは、昨季終盤に着手したフォーム改造。スリークオーター気味だった右腕の軌道を、頭上からたたきつけるイメージに変えた。1軍再昇格した10月以降は登板11試合で7ホールドを記録し、防御率1・93。最速154キロをマークした。

 手応えをつかむ一方で、着地する左足には大きな負荷がかかり、ぐらつきから不安定な状態に陥ることもあったという。そのぶれを抑えるために土台を強化。1月は専属トレーナーで元ホークスの守護神馬原孝浩氏の下、沖縄・石垣島で嘉弥真とともにトレーニングに励んだ。

 球の強さを求めて取り組むウエートトレーニングの効果もてきめん。昨季終了後に86キロだった体重は現在93キロ。95キロを目標に設定しながら「体を大きくした分、切れとか速い動きを取り入れてやっていかないといけない」と筋肉の実用性を求めていく。

 2017年はセットアッパーとして8回を任され、球団最多(現在は最多タイ)のシーズン72試合に登板。その過酷さも快感も知り尽くす。「(昨年)10月以降は7回を任せてもらい、最後の方で投げる良さもあった。7回、8回と上を目指してやっていきたい」。普段は控えめな右腕が、心の奥底にある野心をのぞかせた。 (鎌田真一郎)

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