「育成」のソフトバンク 雨のB組、顔そろえたドラ1組に思うこと

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(6日、宮崎・生目の杜運動公園)

 第2クール2日目の6日は、今キャンプ初めて雨の影響を受ける形での開始となった。A組は隣接するはんぴドーム内で、B組はキャンプ施設内の一番奥にある多目的グラウンドで、開始時間もずらされた「時差スタート」となった。

 そのため、この日はA組のウオーミングアップ終了後、B組がアップを行う多目的グラウンドへ足を運んだ。ここにはB組のほか、一部のリハビリ組もアップだけ参加しており、A組以上の大所帯となっていた。

 こうなると、目立つのは1軍経験者たちだ。田中に甲斐野に高橋純。彼らが列の先頭で体を動かせば、後方から東浜に松本とよく知った顔が続いた。と、ここでようやく気付いた。彼らは全員ドラフト1位で入団した投手たち。他の選手以上に目が行くのも納得だ。

 そして王球団会長の言葉を思い出した。「プロに入ってしまえば、ドラフトの順位なんか関係ないんだから。あとは自分がどれだけやるかだよ」。同じ土俵に上がれば、そこから先は実力勝負ということだろう。ご自身はドラフト制度以前のプロ入りながら、常にトップランナーとして競争社会を生き抜いてきただけに、言葉に重みがある。

 一方で、個人的には思うこともある。ドラ1選手は下位指名選手に比べて、与えられるチャンスは多い、と。それを否定するつもりはまったくない。ドラ1選手の方が契約金も高ければ、期待値も格段に違う。下位指名選手との間に「格差」があるのも、当然だ。

 だからこそ、彼らには負けないでほしい。ホークスは千賀、甲斐、周東といった育成ドラフト出身選手がこれ以上ない活躍を見せ、いつしか「育成のホークス」と呼ばれるまでの組織となったが、ドラ1選手がけん引するようなチームであってほしいし、本来はそれが理想の形だ。

 もちろん、東浜は最多勝のタイトルホルダーだし、甲斐野は1年目に大車輪の活躍を見せるなど個々に輝きは放っている。ただ、その輝きが長続きしないのは、どこか寂しい。何より、自身の現在地に納得してないのは本人たちだろう。「育成のホークス」という世間の見方を「ドラ1組」が覆す-。いい意味での巻き返しに注目したい。 (石田泰隆)

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