「もう親鳥じゃ」元ソフトバンクヘッドの達川光男氏が感じた喜び

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(9日=宮崎・生目の杜運動公園)

 ホークスの宮崎春季キャンプは第3クールに突入した。きょう10日からはシート打撃もスタート。より実戦に近い練習が始まる。とはいえ、こちらの取材制限が緩まることはなく、日々のネタ探しに悪戦苦闘する。

 そんな中、この日は非常にありがたい“ゲスト”がホークスキャンプ地を訪れた。2017、18年と工藤政権下で2年間ヘッドコーチを務めた達川光男氏(65)だ。

 同職時代はもちろん、解説者に戻ったいまも野球から時事ネタまで、いろいろなお話をしてくださる存在だけに、真っ先にあいさつへ向かった。

 すると、どうだ。あいさつもそこそこに、このコロナ禍ではプロ野球OB陣も例年のように気軽に現場へ足を運べないと嘆く一方で、自宅の有料チャンネルの契約をさらに増やし、すでに全球団のキャンプを視聴済みともおっしゃっていた。本当に熱心な方だ。

 さて肝心のホークスについてだが、やはり聞いておかなきゃならないのは教え子の甲斐についてだろう。昨年のキャンプ視察の際、達川氏はこう語っていた。

 「ジョー(城島)の存在が甲斐を助けるよ。甲斐は試合に出だして実質4年目じゃろ。捕って、投げてはすごいけど、リードのいろははまだまだひよっこ。それをメジャーでも苦労したジョーが経験談として助言してくれる。ジョーが甲斐をひな鳥にしてくれるよ」

 実際、昨年の甲斐は捕手として大きな壁にぶち当たった際、城島氏から「それはレギュラー捕手としての悩み」と現状を受け入れながらも前進する大切さを説かれ、心が救われたという。だから、達川氏の見立て通りだったというわけだ。

 では「ひよっこ」から「ひな鳥」に成長したであろう今の甲斐が、達川氏にはどう映っただろうか。質問を重ねると、即答された。

 「もう親鳥じゃ。動きに自信があふれとるわ。ワンバウンドを止める技術もナンバーワン。あとはこのキャンプで若い投手の球を率先して受け、たくさん助言してあげること。本当にいい捕手になったと思うよ」

 もう部外者だからと一度は「甲斐評」を断られたが、しゃべりだすと止まらない姿は好々爺(や)そのものだった。教え子の成長はどんな立場になろうとも、うれしいものなのだ。 (石田泰隆)

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