ソフトバンク18歳ルーキー「体験入学」ヒット「うふふ」工藤監督も上機嫌

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆ソフトバンク春季キャンプ(11日=宮崎・生目の杜運動公園)

 金の卵が「体験入学」でいきなり快音デビュー!! 福岡ソフトバンクのドラフト1位、井上朋也内野手(18)=埼玉・花咲徳栄高=と、同3位の牧原巧汰捕手(18)=神奈川・日大藤沢高=が第3クール最終日の11日、主力がそろうA組練習に加わり、シート打撃でそろって安打を放った。1軍の雰囲気を体感させようとこの日だけB組から特別に呼び寄せた首脳陣の計らいに、未来のスター候補たちははつらつプレーで応えた。

■剛腕杉山から

 「体験入学」を一刻も早く卒業してみせる。そんな意気込みが伝わるスイングだった。メイン球場で行われたA組シート打撃の3打席目。牧原巧が杉山の初球149キロ直球を完璧に捉え、鋭く中前に運んだ。名刺代わりの強烈な一打。チームメートや首脳陣から自然と拍手が起きた。

 「とにかく自分のいいスイングをしようと思っていた。初球から積極的に振るのがキャンプの目標だったのでよかった」。シート打撃前には王球団会長から「自分の形を崩さず、しっかりバットを振ってこい」と背中を押された18歳が“満点回答”で応えた。

 積極性は嘉弥真と対戦した第1打席から見られた。変則左腕の初球132キロに迷わずバットを出す。安打にはならなかったものの、中堅左に鋭いライナーを飛ばした。ネット裏で見守った工藤監督も「普通ならどんな球を放るんだろうと見ちゃいますけどね。ああやって最初からいけるというのは素晴らしい」と手放しでたたえた。

 井上も負けじとドラ1の意地を見せた。シート打撃の2打席目。杉山相手に5球連続ファウルで粘ると、6球目の150キロに食らいついた。ふらふらと上がった打球は遊撃手と三塁手が「お見合い」。ポトリと落ちるラッキーな安打となった。フリー打撃ではバックスクリーン右に打球を運ぶなど、44スイングで4本の柵越えを披露。18歳とは思えぬ豪快なフルスイングに、指揮官も「ロングティーもシート打撃も、思った以上に自分のスイングができていた」と目を細めた。

 巨人超えの「V10」を狙うホークスにとって、こうした有望な若手の飛躍が欠かせない。工藤監督の目には2人の姿がたくましく映った。「最初は緊張して声を出せなかったと言っていたけど、最後は元気にやってくれた。見ていて大したもんだなと。いかがでしたか。うふふ」。報道陣に逆質問するほどの上機嫌ぶりで、満足感がにじみ出た。

 牧原巧が「1軍は世界が違った。いち早く、またここで野球がしたい」と改めてプロで活躍する決意を誓えば、井上も「夢を与えられる側になっていけたら」とあるべき姿をかみしめた。2人にとっても大きな意味を持つ一日となった。 (長浜幸治)

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