今春東洋大進学の世代トップランナーが見据える「箱根の頂」の先「上を見続ける」

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 陸上男子5000メートルの高校記録を2回塗り替えた石田洸介(群馬・東農大二高)=福岡県遠賀町出身=が今春から東洋大に進学する。福岡・浅川中時代から世代トップを走り続けてきたランナーは、箱根駅伝で4度の総合優勝を果たし、男子マラソンやトラック長距離で東京五輪代表を輩出した強豪で1万メートルでパリ五輪への出場を目指す。

■福岡・遠賀出身

 超高校級ランナーが次に見据えるのは、箱根の頂だけではない。東洋大への進学が決まった石田の目標は、在学中に迎える2024年パリ五輪への1万メートルでの出場だ。

 「大学生でオリンピアンになりたい。毎年の三大駅伝はもちろん、個人的な目標として世界を目指し、卒業後も世界選手権や五輪に出たい」

 一時は海外留学も検討した中で最終的に選んだのは鉄紺のユニホーム。東洋大の長距離はOBの服部勇馬(トヨタ自動車)が男子マラソンで、相沢晃(旭化成)が同1万メートルで東京五輪代表に内定するなど卒業生の活躍もめざましい。酒井俊幸監督の指導方針にも引かれ「世界に近づける環境がある」と実感した。

 バランスの良いフォームでハイペースを継続できるスピード持久力の高さが強み。福岡・浅川中で3000メートルなど複数の中学記録を更新した逸材は東農大二高でさらにスケールアップした。

■大迫塾で刺激

 昨年7月のホクレン中長距離チャレンジ千歳大会男子5000メートルで13分36秒89を出し、従来の高校記録(13分39秒87)を16年ぶりに更新。8月下旬には男子マラソン日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)が主宰する合宿「Sugar Elite」に高校生で唯一、参加した。8日間、長野県の標高1750メートルの高地で大迫らと練習を重ね、「強くなるためには『上を見続ける』ことが大切だと学んだ」と振り返る。

 「チャレンジャーという意味だと思うけど、大迫さんが強かった選手を追いかけて強くなったように、自分がトップじゃない環境も大事。がむしゃらに追っていくことが強くなることにつながるとおっしゃっていた」

 合宿を経て臨んだ9月の東海大記録会男子5000メートルでは、13分34秒74と再び高校記録を更新。鎧坂哲哉(旭化成)、大迫に食らいついて3位に入った。「楽しかった。大迫さん、鎧坂さんがどんなレースをするか知りたかった」とラスト1周で大迫、鎧坂相手に仕掛ける見せ場もつくった。

 この3年間は全てが順調だったわけではない。1年時は全国総体、全国高校駅伝の出場権を逃し、昨年12月の全国高校駅伝でも、1区(10キロ)で区間14位。優勝を目指したチームは11位にとどまった。向上心ゆえに追い込みすぎて本番に調子を合わせられなかった。

 「この悔しさを忘れずに、大学では狙うべき大会で結果を出したい」

 世代の先頭を走り続けながら、伸びしろも秘めた18歳。次の舞台でも大きく飛躍する。 (伊藤瀬里加)

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