元女子硬式野球日本代表、母校・折尾愛真高で指導 緒方佑華コーチ、クラブチームでプレーも

西日本スポーツ 前田 泰子

 マドンナパワーで女子野球を盛り上げる-。女子硬式野球日本代表「マドンナジャパン」で活躍した経験を生かし、コーチとして緒方佑華氏(21)が、母校の北九州・折尾愛真高女子硬式野球部で指導している。2018年の女子野球ワールドカップ(W杯)で日本の6連覇に貢献した扇の要は、今春発足する同高卒業生と折尾愛真短大女子野球部員によるクラブチームで現役選手としてもプレー予定。西武や阪神が女子のクラブチームを立ち上げるなど注目度上昇中の女子野球を福岡の地から熱くもり立てる。

 昼間は学校職員として仕事をこなし、夕方からはグラウンドで後輩たちを指導する。「人に教えるのはすごく難しいです。それぞれ体形もプレースタイルも違うので」。昨年10月に就任した緒方コーチはブルペンで球を受けたり打撃指導したりと、試行錯誤中だ。緒方コーチを高校時代から知る善明崇監督は「女性の指導者が来たことで選手にとっても良かった」と信頼を置いている。

 2015年に創部した折尾愛真高の女子硬式野球部の1期生として入部。3年時に同高から初めて日本代表入りし、香港で行われたアジアカップでは4番捕手として大会の最優秀選手(MVP)に選ばれる活躍を見せた。卒業後に進んだ履正社医療スポーツ専門学校在籍時も米国での女子野球W杯に出場。日本のW杯6連覇の立役者となった。

 2度の国際大会の経験で海外へと目が向くようになった。「スパイクがなくてスニーカーを履いていたり、ユニホームがそろっていないチームもあったり」。日本も女子野球の環境は決して十分とは言えないが、海外ではもっと遅れている。「女性は家にいるもの」と女性が野球をすることに理解のない国もあるという。会員制交流サイト(SNS)で海外の選手とも連絡を取り合い「女子野球のために自分が外国でできることがあるんじゃないか」と考えるようになった。

 専門学校卒業後、海外で何らかの形で女子野球に関わる道を目指したが、コロナ禍で閉ざされたところで、母校から話をもらいコーチに就任。思いもよらなかった指導者の道が開け、さらに今春からはプレー再開も決定。同高卒業生が中心になってクラブチームを立ち上げることになり、緒方コーチもプレーする。「高校を卒業して女子が野球を続けるのは難しい。自分たちが頑張って『あのクラブでプレーしたい』と思ってもらえるようになれば」。九州北部では唯一の女子硬式野球クラブチームだけに、まずは環境を整えるため、指導者と選手の「二足のわらじ」で頑張るつもりだ。

 日本野球機構(NPB)の球団が女子のクラブチームを持つようになり、新たな流れが生まれつつある。世界中のどこでも大好きな野球が思い切りできるようになれば-。そんな夢を抱きながら白球を追う。 (前田泰子)

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