「泣けた」「ここで伏線が…」HKT『劇はじ』開演、驚きの声

西日本新聞 古川 泰裕

 裏方から俳優まで、制作の全てをHKT48のメンバーが手掛けるオンライン演劇企画「HKT48、劇団はじめます。」が20日に初日を迎えた。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を活用してそれぞれ自宅の部屋で演技し、オンライン劇場「ZA」からリアルタイムで配信した。「ミュン密」と「ごりらぐみ」の2劇団が、フルリモート演劇の雄「劇団ノーミーツ」から伝授された手法を生かし、対照的な2作品を披露した。

 先陣を切ったミュン密の「水色アルタイル」では、新型コロナウイルス禍でオーディションが中止になるが、諦めずにアイドルを目指す主人公「針間るな」を、グループ最年少の石橋颯が好演した。演技初挑戦の村上和叶も主人公の友人「三嶋リリカ」を感情豊かに演じ、家庭環境や進路に悩む5人でステージを目指す「王道」の青春物語を彩った。

 パソコンの画面同士で向き合うだけでなく、さまざまな画角を活用して物語の臨場感をアップさせたのは演出の田島芽瑠。ノーミーツ初の長編作に出演した経験を生かしたこだわりが光った。視聴者が自由に書き込めるコメント欄には「まっすぐで泣けた」など、石安伊が描き上げた脚本を評価する投稿も多かった。

 終演後、演出の田島は「やっと初日が明けてほっとした。いいスタートを切れたと思うので、このまま千秋楽まで突っ走っていきたい」と意気込みを新たに。石橋も「台本を覚えることすらできるかなって不安だったけど、みんなで支え合って乗り越えられたからこそ、初日を迎えることができた。もっともっといいものができるように頑張りたい」と笑顔を見せた。

 続く「ごりらぐみ」の「不本意アンロック」では、堺萌香が会社を辞めて引きこもる主人公「後藤佳」を熱演。松岡はな演じる未来人「エニシ」から与えられるヒントを基に、他人の人生を左右する選択を迫られるという複雑な物語を演じきった。実際の舞台経験が豊富な分、オンライン演劇での演技に苦戦したという神志那結衣も、物語の鍵を握る「暮井周」を情感たっぷりに演じた。

 緻密に練られ、随所に伏線を張り巡らせた豊永阿紀の脚本は重厚で圧巻。コメント欄でも「全て書いたの」「ここで、あの伏線が回収されるのか」と驚きの声が相次いだ。80分間ほぼずっと画面に映っていた堺は終演後、「開演前はそわそわする、落ち着くをループしていたが、いいスタートダッシュが切れた」と笑顔。演出を担当した下野由貴は「みんなが稽古以上のものを出してくれて感動した。ちゃんと伝えたいことが伝えられた感じがしている」と手応えを語り「どんどん成長していく物語なので、また見に来ていただけたら」とアピールした。

 「劇はじ」は21、23、27、28日にも上演。2作品とも1日2回ずつの公演で、午前11時、午後2時、同5時、同8時開演となっている。チケットはオンライン劇場「ZA」=https://za.theater/で販売しており、公演当日にも購入可能。 (古川泰裕)

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