快音が止まらないソフトバンク上林「負けられない」師と仰ぐ内川聖一と“共弾”

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆オープン戦 ソフトバンク4-1中日(3日、ペイペイドーム)

 福岡ソフトバンクの上林誠知外野手(25)が止まらない。「7番中堅」で先発し、2回に右翼席へオープン戦1号アーチを架けた。くしくもこの日、ホークスからヤクルトに移籍した内川が巨人戦で一発を放った。これで上林の実戦連続安打は「10」。自主トレをともにし、薫陶を受けてきた師匠との“アベック弾”は、レギュラー獲得へと一直線に突き進む男の一層の励みになったに違いない。

■課題の内角撃ち

 左肘を巧みにたたんで、鋭くバットを振り抜いた。またまた上林が強烈アピールだ。2回2死二塁。中日先発勝野が1ストライクから投じた2球目、内角高めの142キロ真っすぐを完璧に捉えた。美しい放物線を描いた白球は飛距離も十分。右翼席で弾む先制のオープン戦1号2ランだ。

 ベンチの祝福にクールな男の表情も緩む。「うまくスイングすることができた。今年取り組んできていることが継続してできている。自信を持ち、一打席一打席集中して結果を出していくだけ」。宮崎春季キャンプ中から続く実戦の連続安打は「10」に伸びた。

 自主トレもキャンプ中も右肩の動きなどに注意するなど、球の内側を捉えることを意識してスイングを重ねている。「悪いクセが出るとあれがファウルになってしまう。しっかりと内側から出せた。詰まったけどフェアゾーンに飛んでくれた」と納得顔を浮かべた。

 この10試合では23打数14安打12打点。本塁打は2月15日の紅白戦で1本放っていたことに続き、本拠地でも豪快な一発。「長打も自分の持ち味と思っている。一つにこだわらずに、全てで高みを目指していきたい」と、大きな武器の一つを存分に示した形でもある。

 不動のレギュラー柳田が君臨し、多くの候補者がひしめく激戦の外野定位置争い。その中で一歩抜け出した存在となっている。「変な気負いなくできている。雑念が入ったら負け。毎日同じ気持ちでやっていけば自然といい結果が出るのかな」と自信をにじませた。

 工藤監督も高い信頼を寄せる。「どうやったら(打線が)つながるのか。(上林を)6、7番に好機が回る可能性が高いので、そこに置くべきか、1、2番で初回に点を取るぞというのも一つの方法ではある」。打順についても少しずつ構想を巡らせている様子だ。

 偶然にも福岡と東京で“師弟”が同じ日にアーチを架けた。3日は今季からヤクルトに移籍した内川も、巨人戦で初本塁打。自主トレで熱い指導をしてくれた恩人に宮崎春季キャンプ中にも「内川さんのおかげで今の自分がある」と話しており、今季復活を果たして恩に報いたい気持ちは強い。「負けられないですね。シーズンが終わって、いい報告ができるように頑張りたいですね」。会心のアーチを恩返しへの号砲とする。 (山田孝人)

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