「早田ひな物語ですね」夢見た五輪、パリのヒロイン候補の今

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 卓球のTリーグ女子で最優秀選手(MVP)に輝いた早田ひな(日本生命)=北九州市出身=が2024年パリ五輪に向けての戦いを始めた。3月から新型コロナウイルスの影響で中断していた国際大会が再開。「時差調整、PCR検査など、いつもと違う感覚になると思う。試合に勝つために自分をコントロールしたい」。リーグ終了後、休む間もなく遠征先のカタールへ出発した。

 昨年1月に東京五輪代表を逃した20歳はTリーグで成長した姿を見せた。リーグ3連覇を懸けて神奈川と戦った2月27日のプレーオフ・ファイナル。早田は第3試合で木村香純に1-3で敗れた。得意のフォアドライブでミスを連発。「思うようなプレーができず、開幕戦のことがよぎった」。昨年11月の開幕戦で日本生命は神奈川に2-3で敗れ、早田は木村戦を含めてシングルスで2敗を喫していた。

 ファイナルでも開幕戦と同様に早田に勝負を決する第5試合が回ってきた。1ゲーム勝負。「エースとしてみんなに勝利を届けたいと強い気持ちだった」と覚悟を決めた。「フォアを決めることができれば負けることはない」と言い聞かせ、思い切った強打を繰り出し、リズムを引き寄せた。最後は10-6から木村の粘りにあってジュースとされた後、フォアドライブで2連続得点。「私らしく勝ちきることができた」と笑みを漏らした。

 自身2度目のMVPを獲得する活躍に日本生命の村上恭和総監督は「自分で(負けて)物語をつくって、自分で締めた。『早田ひな物語』ですね」と笑った。夢見た東京五輪の道は断たれた。心身ともにたくましくなった早田がパリ五輪のヒロインとして物語を紡いでいく。 (伊藤瀬里加)

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