「これでは駄目…」J1福岡・長谷部監督に湧き上がった“連敗”の危機感

西日本スポーツ 松田 達也

〈現場で見た〉

 4強以上という高い志を掲げた第一歩は思い切った起用で挑んだ。リーグ戦の開幕スタメン11人を全て入れ替えたルヴァン・カップ開幕戦。若手中心にチャンスを与えられた選手はピッチで指揮官の期待に応えることはできなかった。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響などで、今季のJ1も過密日程。総入れ替えは、中2日でリーグ戦のアウェー清水戦を控えていることが考慮された。ルヴァン・カップはリーグ戦で出場機会の少ない選手を起用するチームは多い。

 ただ、長谷部監督は「準備が十分にできている選手は、ここで使わずにいつ使うのかと。モチベーションも考えた」と振り返った。昨季のJ2でも、登録選手を全て起用してシーズンを戦い抜いた。長丁場をチーム全員で戦っていく、とのメッセージも込めたはずだ。

 過去最高成績は2016年のベスト8。初のJ1で指揮を執る長谷部監督は「自分の仕事として、クラブの最高順位をたたき出すことを目標にしたい。選手とも『勝ちにいこう』という思いを共有した」と説明した。8強に進んだ当時も5年ぶりのJ1だったが、準々決勝に進んだ。

 札幌は長崎・国見高出身のルーキー中島がプロ初ゴールを決めた。若い力が躍動し、ベテラン小野も安定したプレーを見せていた。一方で、福岡の若手は躍動するまでには至らなかった。守備面のミスもあり失点を重ね、長谷部監督は「この内容では勝ち点3は取れない。これでは駄目だと感じている」と言い切った。

 個の能力に屈した名古屋戦。守備面でのミスなどで苦しんだ札幌戦。2試合で露呈した課題は多かった。そんな状況でも、長谷部監督は「これまで通り、アグレッシブにぶれずにやりたい」と前を向いた。監督の危機感を選手がどう感じ取り、ピッチで示すのか。苦しいスタートから巻き返す機会は、休む間もなくやってくる。 (松田達也)

 ◇ ◇

■城後健在!豪快ボレー!!「下を向くことなくやっていく」

 生え抜き17年目の城後が健在ぶりを証明した。2点を追う後半43分。右サイドの湯沢のクロスに走り込み、左足で押し込んだ。「クロスからの得点は自分の強み」。チームの勝利には届かなかったが、足跡を刻んだ。

 チームはミスからの失点で前半序盤から苦しい展開となった。前半14分に自陣ゴール前で宮の手にボールが当たり、PKを与えて先制点を許した。4分後にセットプレーから三国が頭で合わせて一時は1-1の同点に追いついたものの、ロングボールにうまく対応できず、さらに2失点。リーグ開幕戦に続く複数失点で、J2で強みにしていた堅守がこの試合でも発揮できなかった。

 その中で城後は前線でボールを追いながらフル出場して好機を生かした。「短い時間でもチャンスを生かせば、リーグ戦でも使ってもらえる。その意味でも得点を取れたことはよかった」。チャンスを生かせなかった若手に範を示す結果でもあった。

 名古屋とのリーグ開幕戦は試合終了間際に出場した。J1初白星が届かない現状にも、城後は「多くの選手がピッチに立って、J1のレベルを肌で感じた。いい経験ができたと思う。反省はしても、下を向くことなくやっていきたい」と前を向いた。

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