工藤監督が思わず漏らした本心 ソフトバンク23歳左腕、初の開幕ローテの可能性

西日本スポーツ 長浜 幸治

■巨人に“12連勝”

 ◆オープン戦 ソフトバンク5-3巨人(9日、ペイペイドーム)

 開幕ローテ、もらった! 2番手で登板した笠谷俊介投手(23)が3回を無失点に抑え、プロ7年目で自身初めての開幕ローテーション入りを「当確」させた。変化球の制球に苦しみながらも、しっかり修正。4勝を挙げた昨年も日本シリーズで対戦できなかった巨人打線を相手に堂々の投球を見せ、工藤監督からも高い評価を受けた。成長著しい若き左腕が、ホークス先発陣を強くする。

■プロ7年目

 試合後の工藤監督の表情が、笠谷の現在の立ち位置を如実に物語っていた。「結論はもう少しお待ちください」。開幕ローテーションについての質問に笑みを浮かべて答えた後、指揮官の“本心”が思わず漏れた。「これだけいい投球をしたらね。大概が…と思うんですけど」。明言こそなかったが、7年目左腕が自身初の開幕ローテ「内定チケット」をほぼ手中に収めた形だ。

 この日光ったのは修正力だった。「調子は本当に良くなかった」。開幕ローテ入りを争う杉山の後を受け、2番手で5回から登板。「2イニング目まで変化球が入らなかった」との言葉通り、5回は変化球5球のうち4球がボール。6回も8球を投げて5球がストライクゾーンを外れた。

 結果を求めるがゆえの力みだった。「早く投げたい、ストライクが欲しいと投げ急いでいた」。7回のマウンドに上がる前、意識を変えた。「(右)脚を上げてからリラックスして。力を抜いて投げた」。効果はてきめんだった。先頭広岡を変化球4球で追い込み、145キロ直球で空振り三振。坂本も真っすぐで中飛に打ち取ると、昨季打撃2冠の岡本和からは外角へのスライダーで見逃し三振を奪った。終わってみれば3回を被安打1、2奪三振で無失点。堂々の投球だった。

 「修正できたことは本当に大きい。去年はそういうのがなくて、どうしよう、どうしようと投げていたので。引き出しが増えたかなと」。胸を張る左腕を工藤監督も「精神的な部分での成長、マウンドでの修正能力がついた」と絶賛した。調子が悪くても試合をつくる-。先発投手として笠谷がまた一つ階段を上った。

 宮崎春季キャンプ中の紅白戦から数えて5度の実戦登板で、計14回を5安打2失点。防御率は1・29と抜群の安定感を誇っている。「開幕ローテをつかみ取る気持ちでキャンプをスタートした。それを実現できるよう、結果にこだわってやってきた」。昨季まで開幕1軍すらなかった左腕が、大きな目標に限りなく近づいた。 (長浜幸治)

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◆日本Sは8連勝中

 福岡ソフトバンクは昨年、一昨年の日本シリーズで4戦4勝で圧倒した巨人に対し、今オープン戦でも勝利。オープン戦、公式戦を含めて巨人戦には2019年6月22日(東京ドーム)に2-7で敗れた後、翌23日から“12連勝”となった。

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