昨季1度もなかった逆転勝利、複数失点ストップ…J1福岡が示した進化の兆し

西日本スポーツ 松田 達也

 ◆明治安田生命J1第4節第1日 徳島1-2福岡(13日、鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム)

 逆転で決めた!今季初勝利! J1アビスパ福岡はアウェーで徳島に2-1で逆転勝ちし、J1リーグ戦で2016年9月17日の湘南戦以来1638日ぶりの白星を挙げた。今季昇格したチーム同士の対戦で開始直後に先制されながら、後半8分にエミル・サロモンソン(31)のゴールで追い付き、同23分に金森健志(26)のPK成功で勝ち越した。J2だった昨季は一度もなかった逆転勝利。チームの成長を証明した。

ブルーノ急きょ欠場

 一目散に駆け寄った。同点の後半23分。金森は冷静に勝ち越しのPKを決めると、ゴール裏の福岡サポーターに向かって走りだした。「応援してくれる皆さんに勝利を届けたかった」。5年ぶりに復帰した古巣に、逆転での価値ある白星をもたらした。

 試合直前にアクシデントが起きた。先発予定だったブルーノメンデスがコンディション不良を訴え、急きょ城後が先発に回った。慌ただしい中で始まった試合では、前半2分にあっさり先制点を許した。苦しいスタートにも、勝利を信じるチームには活力があった。

 1点を追う後半、長谷部監督はボランチの重広を城後に代えて投入。トップ下に置いてリズムを変えた。後半8分、高い位置での守備からボールを奪い、山岸→金森→石津と流れるようなパスワークから、サロモンソンが同点弾。さらに攻撃の圧力を強め、相手のクリアミスによるハンドを誘ってPKを得た。

 試合前までJ1リーグ戦最後の勝利だった2016年9月の湘南戦で、金森は先制かつ決勝のPKを決めた。「みんなの思いを乗せて蹴った。外す気はしなかった」。右足で冷静にゴール右隅に流し込んだ今季初得点はサポーターに「ただいま」を告げる一発。最高の場面で主役となり、仲間と歓喜を爆発させた。

 金森が言う「みんな」はチームメートだけではない。「自分は戻ったけど、J2で昇格に貢献した多くの選手が離れた。残りたくても残れなかった人もいる。そういう人たちの思いを背負ってプレーしないといけない。自分はチームをJ1に残すことでしか恩返しできない」。昨年までプレーし電撃的な古巣復帰を受け入れた鳥栖に感謝しながら、故郷のクラブ福岡でやり残した仕事をしている。

 長谷部監督は「お待たせしたJ1での勝利。おめでとうございます、と言いたい」とサポーターにメッセージを贈った。勝てない時期も目指すサッカーを追求したのは、J2で苦戦した昨季序盤と同じ。その辛抱強さが開幕4戦目で実を結んだ。「いいチームになりつつあります」。指揮官は手応えを語る。昨季一度もなかった逆転勝利は飛躍への確かな第一歩だ。 (松田達也)

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ケン坊“予感”的中

 西スポ特命アビスパ応援団長のよしもと芸人、ケン坊田中は「いい兆しがあった」と“予感”が的中したことを誇張した。「(今季リーグ戦では)全試合で後半にゴールを挙げていた。追い上げる得点で(選手もサポーターも)帰りのテンションも違っていたのでは。希望が持てる試合の積み重ねが大きかった」と独自の理論を展開した。試合前のブルーノメンデスのアクシデントや前半早々の失点というトラブルを乗り越えて逆転勝利。「次にもつながる」と快進撃を“予感”していた。

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