ソフトバンクの「熱男」今年初の1発に込めたたぎる思い

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆オープン戦 ソフトバンク2-1DeNA(17日、ペイペイドーム)

 ファン待望の熱男!がついに飛び出した。松田宣浩内野手(37)がオープン戦11試合、25打席目で今年初の一発を放った。キャンプから実戦で結果は出ていなかったが、ここにきて3試合連続安打。ここ6試合は17打数6安打と調子を上げている。投手陣も1失点に抑え、最後は上林のサヨナラ二塁打で勝利。「3・26」の開幕へ、調子を上げたムードメーカーとともにチームも上昇していく。

■全戦スタメン

 球場が「熱男」一色に染まった。3回、先頭の松田が入江の147キロ直球を左翼スタンド中段に突き刺さした。オープン戦11試合、25打席目にして生まれた今年1号。「1本も(本塁打を)打てずに開幕するよりは、やっぱり打ててよかった」。大きな拍手を背にダイヤモンドを一周すると、「定位置」の一塁カメラマン席前で力強く右腕を突き上げた。

 「コロナ禍はまだ続くけど、『熱男』を楽しみにする声をたくさんいただいた。期待に応えたいなと思っていた」。9回の劇的なサヨナラ勝ちの場面では、ヒーロー上林に抱きつき、労をねぎらうように両肩をもみもみ。生粋のエンターテイナーぶりが凝縮された一日だった。

 当然、おどけてばかりではない。オープン戦序盤の5試合は計8打数1安打と本調子ではなかったが、その後6試合は計17打数6安打の打率3割5分3厘と、開幕が近づくのに合わせてバットも上昇カーブを描いている。「ボールへの入り方がよく、打撃の間もでき始めているのかなと思う」と手応えも十分だ。

 プロ16年目を迎えたベテランの根底にあるのは、「変化を恐れない心」だ。結果が出ずにいたオープン戦の期間、自身の打撃動画を10年以上もさかのぼって見返し、バットを構える位置を大胆に変えた。「これまでの引き出しはたくさんあるんで。怖さはないですね」。プロ通算1728安打、287本塁打を重ねてきたベテランは、常に進化を求め続けている。

 昨季は打率2割2分8厘に終わり、連続試合出場も815でストップした。悔しさを晴らすべく臨んだ今季、ここまでオープン戦全試合で先発に名を連ね、この日はフル出場も果たした。開幕戦での三塁スタメンを明言するなど、厚い信頼を寄せる工藤監督も「よかったですね。ヒットは出ていたし、あとはホームランというところだったので」と手放しで喜んだ。「体も問題ないし、いつでも(試合に)出続けていたいので」と元気いっぱいの37歳。闘争心は衰えることを知らない。 (長浜幸治)

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