打てなくても負けないソフトバンク、強力投手陣だけではないその秘密

西日本スポーツ 石田 泰隆

タカ番記者コラム「好球筆打」

 ◆オープン戦 ソフトバンク2‐1広島(20日、ペイペイドーム)

 2、1、2、2、2。ここ5試合で、ホークス打線が奪った得点だ。放った安打も計25本と少なく、1試合平均はわずか5本。ここまでのチーム打率は2割2分に沈む。何とも寂しい数字が並ぶが、ここ5試合はすべて勝利を収めているから驚きだ。

 裏を返せば、今年も自慢の投手陣がそれだけ失点を抑えているということでもある。ここ5試合の失点は、わずか3点。これまた驚きでしかないが、オープン戦とはいえ、明るい話題はいくつあってもいい。

 しかも、失点したのは開幕ローテ入りを果たした先発陣のみ。強力中継ぎ陣は開幕へ向けた最後の調整で圧巻の投球を見せており、この1週間は「勝ちにこだわる」と言い続けてきた工藤監督も確かな手応えを感じ取っていることだろう。

 そんなわけでチームは二つの引き分けを挟み、7日の阪神戦から7連勝となった。きょう21日の広島との最終戦に勝利すれば2015年以来、6年ぶりのオープン戦優勝が決まる。仮に敗れても、1位タイの阪神が敗れれば同率での首位フィニッシュが決定する。工藤政権1年目以来となる“戴冠”となるか。注目だ。

 それにしても、なぜ、こんなにも打てないチームが勝ち続けられるのだろうか。投手陣が強力だから? 確かに最大要因だろうが、そこだけに答えを求めてしまうのは味気ない。柳田、グラシアルデスパイネの合流が遅れたから、そもそも打てない打線に焦点を当てることは間違っている、というのも違う気がする。

 野球は点取りゲームだ。いかに効率よく得点を奪うか。ここに尽きるし、それを果たせているのが、いまのホークス打線なのだろう。個人的に焦点を当てたいのは今年も徹底される「隙のない走塁」。この日で言えば、まずは2回のグラシアルだ。左前打で出塁すると、続く中村晃の浅い右前打で一気に三塁へ進塁。さらに続く松田の三ゴロで素早くスタートを切り、同点のホームを踏んだ。

 6回には二塁打で出塁した今宮が、続く柳田の左前へポトリと落ちる安打に判断よくスタートを切り、決勝のホームを踏んだ。低調打線を救う隙のない走塁。ホークスの大きな武器だ。 (石田泰隆)

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