ソフトバンク工藤監督 開幕へ「苦渋の選択」 チーム活性化へ下した決断

西日本スポーツ 山田 孝人

 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(57)が25日、2年連続のリーグ優勝と5年連続の日本一への覚悟を示した。「苦渋の選択」として右翼の定位置争いを続けてきた上林の2軍スタートを決断。常に競争を促し、チームを活性化させながらコロナ禍のシーズンを勝ち抜く厳しい姿勢を打ち出した。開幕戦は2年連続で負け越しているロッテ。本拠地での「先制パンチ」で開幕ダッシュを狙う。

少しでも元気届けられたら

 シーズン開幕の前日練習を見守った工藤監督の脳裏に浮かんだのは、コロナ禍で先の見えなかった昨季のことだった。「昨年は調整も難しかった。試行錯誤の中、開幕が決まった時も不安がなかったかと言えばうそになる。(今年も)コロナ禍という状況でありますが、少しでも元気を届けられたらと思う」と力を込めた。

 リーグ優勝と日本一を「ホークスに課せられた義務であり使命」と口にする指揮官。そんな高いハードルのために厳しい覚悟を示した。キャンプから右翼レギュラーへのアピールを続けていた上林の2軍スタートを決断した。守備も走塁も高いレベルにある上林だけに「苦渋の選択だった」と明かしながら、オープン戦終盤に陥った不振を見逃さず、「打撃の形が崩れている」と説明した。

 「1軍で代走だったり守備固めだったりと戦力になることは間違いないが、彼はスタメンで出てなんぼの選手と思う。(2軍で)しっかり結果を出してこい、とも話した。これを機に、彼には大きな選手になってほしい」と奮起を求めた。常に競争を促し、チームを活性化させながら、勝利だけを求めていく姿勢を明確にした。

 コロナ禍以前とは違う柔軟な対応が求められるシーズンを見据えるからだ。今季は延長戦が実施されず、9回で打ち切りとなる。新たなルール下で豊富な投手陣を効果的に投入する必要がある。打線も柳田やデスパイネグラシアルらベストメンバーはそろうものの、オープン戦は全体的に低調で「やや不安がある」と漏らす。戦力は開幕メンバーだけでなく、下からの激しい突き上げを期待する。

 開幕カードは開幕ダッシュを狙うチームにとって難敵だ。ロッテには2019年に8勝17敗、昨年も11勝12敗1分けと2年連続で負け越した。「苦手をつくりたくはない」と誓うだけに、開幕直後から再びマイナスイメージを抱くわけにはいかない。「最後まで諦めないことが、チームにとって最も大事なこと」。頂点だけを見据え、工藤監督が間もなくタクトを振る。 (山田孝人)

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