石野進撃の復活V SGクラシック 【福岡】

西日本スポーツ 森 大輔

 福岡ボートで熱戦を繰り広げた2021年最初のSG「第56回ボートレースクラシック」は最終日の28日、12Rで優勝戦(1着賞金3900万円)を争い、1号艇の石野貴之(38)=大阪=がイン速攻で圧勝。一昨年のグランプリ(住之江)以来のSGVを成し遂げた。2着は篠崎仁志(33)=福岡、3着は守田俊介(45)=滋賀=が入り、2連単、3連単ともに1番人気での決着。6日間の総売上額は131億2750万1800円で、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた昨年大会(平和島、68億円)を大きく上回った。

■ヒーロー

 長い長いトンネルを抜けた。昨年の平和島大会とは違い、スタンドにファンの歓声が響く中、石野貴之(38)=大阪=がポールポジションから圧倒的な1番人気に応えてみせた。

 一昨年に地元住之江でのグランプリでボート界の頂点に立って以降、極度のスランプに陥り、今期(昨年11月~)も前検入りした時点での現在勝率は5・46。A1残留どころかB1陥落の危機に立たされていた。この苦境の中でたどり着いた最終決戦は、今までに経験したことのない一戦となった。「今までのどんなSGの優勝戦よりも緊張した。今の自分に対する不安や自信のなさが現れていた。いい経験になったし、自分のレース人生の中でも印象に残るレースになったかな」

 この不安を拭い去ってくれたのがエンジンパワー。一番時計を叩き出した前検の時点で感じていた手応えの良さは、最後まで不変だった。「寺田(祥)さんや前本(泰和)さんがいなければ飛び抜けていた。絶対にまくられない自信はあった」。先月に当地の一般戦を走り“試走”を済ませていたことも、「大きなアドバンテージだった」とも。苦しい状況でも、しっかり前を向いて布石を打っていたのが最後に結実した。

 ただ、これはまだプロローグ。完全復活へ慢心するつもりはない。「少し光は見えたけど、今回はエンジンに助けられただけ。今のスランプの原因は分かっている。自分を見つめ直して一年間精いっぱい走る」。このVで“年末”に大きく前進したのは確か。SG9Vに到達したボート界の巨人が最高峰の戦いで最高のエンディングを迎えるためにも、今の苦境をさらなるステップアップへの力に変えてみせる。 (森大輔)

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