ソフトバンク開幕3連勝 代打逆転サヨナラ打の川島、泣きそうな岩崎に「次、頑張れよ」

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク6-5ロッテ(28日、ペイペイドーム)

 サヨナラの次はサヨナラだった。代打で今季初登場した川島慶三内野手(37)が9回2死満塁からサヨナラ2点打で2年ぶりの開幕3連勝に導いた。ミスも絡み、2度もひっくり返される苦しい展開ながら底力を発揮。最後まで諦めない工藤野球を選手たちが体現した。2年連続で負け越し中のロッテを開幕カードで完全粉砕。苦手意識も一掃し、リーグ連覇&V5へこれ以上ない形で滑り出した。

■初出場2死から大仕事

 チーム全員の思いを背負いバットを振り抜いた。1点を追う9回2死満塁。真砂の代打で登場した川島が、ロッテの守護神益田を砕いた。1ボール2ストライクから投じた5球目、外寄りの147キロ直球を逆方向へ。右翼線際に落とすサヨナラ2点打となった。今季初出場で値千金の劇打。しかもレギュラーシーズンでは自身初のサヨナラ打だけに、お立ち台で「最高です!」と声を弾ませた。

 何としても打ちたい理由があった。直前の9回表。1点リードで登板しながら菅野に一時逆転の2ランを浴びた岩崎を救いたかった。試合後に岩崎と抱き合った。「(岩崎)翔がありがとうございましたって。泣きそうになってね。いいチームだなと。次頑張れよって言いました」。球団では南海時代の1980年門田以来、代打での逆転サヨナラ打を放った頼れるベテランはうなずいた。

 チームは2008年以来の2試合連続サヨナラ勝ちだ。仲間のミスをカバーする気概にあふれる。7回に松田の失策が失点につながれば、8回に柳田が気迫のヘッドスライディングで二塁打をもぎ取りデスパイネが2ランで応える。9回も代打長谷川の右前打を起点に、前日27日のヒーロー今宮の左翼線二塁打などでつくったチャンスだった。

 2度逆転されても、屈せずにひっくり返した底力。工藤監督が満足そうにチームのムードを明かす。「本当にこれだけ(プレーで)かばい合ったりできることはなかなかない。こういう試合は年に何度あるかなとも思う。それが2試合続いて。みんなが一つになっていることが、この結果につながっている」と笑った。

 代打で送り出した明石、長谷川、川島と経験豊富な実力者がそろって安打を放ち、勝利に貢献した。終盤の強さが際立つ采配に「みんな結果を出してくれた。これも小久保ヘッドが入って、みんなを鼓舞してくれることで、期待に応えてくれている」とたたえた。

 開幕前から工藤監督は「最後まで諦めない」という言葉を何度も口にしてきた。その思いを体現してくれる選手を土台に積極的にタクトを振り、2年ぶりの開幕3連勝に導いた。「いいスタートが切れたので次が大事。切り替えて次へ」。2年連続のリーグVと5年連続日本一を目指すチームは、いきなりこれ以上ない勢いを手に入れた。 (山田孝人)

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